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高校生の皆さんへ



メッセージ
生命科学は生きている姿を客観的に理解することを目指す学問です。そこでは、原始生命の誕生から、人間の感情、知能の発達に至るまで、遺伝子とその発現というすべての生物に共通の言葉で書き記すことが試みられています。21世紀には「自分探し」の生命科学が大きな潮流を創るでしょう。 21世紀には、環境と人間生活の調和を今までとは異なる視点で探ることが求められています。明日の地球を考え、人類と地球上のすべての生物を持続させるためには、生物科学を学び、理解し、実践することが大切なのではないでしょうか?皆さんとともに、生物科学講座で、明日を一緒に創りましょう。講座では以下のような研究グループで研究を行なっています。

生物科学分野の研究グループと研究内容


村上 柳太郎 教授 質問などは:ココへ

動物胚で細胞の運命が決定される過程は細胞分化と呼ばれます.その過程は複数の段階からなり,各段階が特定の遺伝子で制御されることがわかってきました.遺伝子活性を人為的に阻害したり,強制的に働かせたりすることで遺伝子の機能がわかります.図Aではショウジョウバエ胚の腸が青色で示されています.bynという名前の遺伝子を胚の前方で強制的に働かせると,本来の食道が腸に転換します(図B).

宮川 勇 教授 質問などは:ココへ

 ミトコンドリアは私たちが生きていくために必要なエネルギーの大部分を生産する、 いわば細胞内部の発電所です。また、ミトコンドリアは核DNAとは別に自分自身の DNAを保持しており、必要なタンパク質の一部をミトコンドリア内部で合成していま す。これは、ミトコンドリアがかつては自由生活していたバクテリアであった名残と 考えられています。私たちは、酵母菌を研究材料として、ミトコンドリアの形や数を 細胞がどのようにエネルギー需要に合わせて調節しているのか、また、ミトコンドリ アはどのように自らの遺伝子(DNA)を複製し子孫に伝えているのか、その仕組みにつ いて研究しています。

藤島 政博 教授堀 学 准教授 質問などは:ココへ

 ミトコンドリアや葉緑体などのオルガネラが細胞内共生細菌から進化したように、細胞内共生は細胞進化の原動力となる現象で、現在でも繰り返されている普遍的生物現象です。細胞内共生生物はどのようにして宿主細胞の異物侵入防御システムから身を守り、宿主の生存を助ける機能を果たすように進化したのでしょうか。私たちは、ゾウリムシとその細胞内共生生物(ホロスポラとクロレラ)との相互作用を研究し、細胞の進化の初期に行われる現象を明らかにしようとしています。
 繊毛は、進化的に高度に保存されたオルガネラであり、ほとんどの生物が繊毛か鞭毛のどちらかを持っています。最近の研究から繊毛は、細胞や物質の移動を担う運動装置としてだけではなく、シグナルの受容や伝達にも重要なセンサーの働きを持つことがわかっています。繊毛虫であるヒメゾウリムシは、体表に約700本の繊毛を持ち、それぞれの繊毛は、少なくとも500種類以上のタンパク質で構成されています。私たちは、ゾウリムシの繊毛がどのような機構で、その動き(速さや方向や形)を制御しているのかも調べています。

  

岩尾 康宏 教授上野 秀一 助教 質問などは:ココへ

 受精は生命の開始点として極めて重要です。受精での卵と精子の細胞接着・融合や発生開始などの機構は、下等動物からヒトなどの高等動物に至るまで極めて似ており、進化上もよく保存されています。我々は、脊椎動物の受精・発生のモデル動物であるアフリカツメガエルとイモリを用いて受精の分子機構を調べています。この他に、卵割(細胞分裂)のしくみを分子レベルで明らかにする研究もおこなっています。

祐村 恵彦 教授岩楯 好昭 准教授 質問などは:ココへ

 私たちの体の中には活発に運動したり分裂する細胞がたくさんいます。細菌が外界から侵入すると、白血球が集まってきて食べてくれます。また皮膚の細胞は活発に分裂して新しい皮膚を作っています。運悪く癌ができると、癌細胞は正常な細胞より活発に分裂し、ときには他の臓器へと転移します。このような現象は、細胞が動いたり形を変える結果起こります。細胞の運動や分裂には、細胞骨格という蛋白質でできた構造が関わっていることがわかってきています。私たちは、細胞骨格がどのように細胞の動きや形の変化に関わっているかを細胞性粘菌というモデル生物を使って調べています。例えば、細胞を動かすモーター蛋白質が細胞内でどのように働くことで細胞は動くのかを可視化したり、その時生じる微小な牽引力を測定する技術の開発なども行なっています。これらの研究は将来、癌治療などの医療に貢献できると考えています(写真は、細胞の出す牽引力の空間的な分布を疑似カラーで示したものです。赤い所で大きな牽引力が発生しています。)

松村 澄子 准教授 質問などは:ココへ

コウモリは超音波を発声し、そのこだま(反響音)を瞬時に解析して、障害物や餌を識別することができます。夜の森や洞窟の中で、コウモリがどのような生活をしているのか、コウモリの出す音を手がかりに研究しています。また研究室の新たなテーマとして、生物の音環境としての自然環境音の研究なども行っています。

渡辺 雅夫 准教授 質問などは:ココへ

 地球上の動物の中で、動物の中で最も多様な種類を有する昆虫は、化学感覚によって食草を見分け、異性の放つフェロモンを認識しています。ヨトウガ(ヤガ科)という蛾では、昼夜で性フェロモン応答性が著しく変化する現象がみられ、その仕組みを調べたりしています。
 またヤガ類には、果樹園に飛来して完熟果実に吸汁被害をもたらす種類もいます。これらのヤガ類を、コウモリの発するような超音波を用いて寄せ付けないようにする設備開発の研究にも関わっていました。
 神経走行を調べるためにバックフィルという方法を使うことがあります。写真は、幼虫期の食道下神経節と胸部神経節内への末梢からの神経走行を染め出したものです。

  

山中 明 准教授 質問などは:ココへ

蝶の季節型発現の光周内分泌調節に関する研究をしています。多くの蝶で、季節型の発現は幼虫期に与えた日長と温度によって決まります。蛹の中で、色や形の異なる蝶の体(季節型)を作らせるのは、脳から分泌されるホルモンです。しかし、昆虫の脳神経ホルモンには種特異性があるため、他の種の脳神経ホルモンとの作用や構造の類似を利用して、その構造を決めることは困難です。

  

原田 由美子 助教 質問などは:ココへ

生物は、約1日の時間をはかる体内時計をもっています。私たちヒトと同じように、アフリカツメガエルの体内時計の場所も、脳のなかにあります。 写真は、野生型(右)とアルビノ型(左)のオタマジャクシのあたまの部分を拡大したものです。体の色が透きとおっているので、左右の眼から伸びている神経が、体内時計のある脳につながっているのがわかります。体内時計について調べると、体の色こそ違いますが、野生型とアルビノ型のオタマジャクシでは、同じ遺伝子やタンパクが働いていることがわかりました。

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明石 真 教授 (時間学研究所専任教員) 質問などは:ココへ

毎日同じような時間に眠くなったり目が覚めたりするのは何故でしょうか。また、海外旅行で時差ぼけになるのはどうしてでしょう。それは、体には約24時間を刻む自律的な時計が備わっているからです。この時計は体内時計(概日時計)と呼ばれています。体内時計は睡眠、内分泌や代謝活性等ありとあらゆる生命活動において約24時間周期のリズムをつくりだしています。これにより、生物は地球環境にうまく適応して生きているのです。ところが、現代人の生活環境は体内時計の正常機能を脅かすものであり、多くの疾患のリスクになっていると言われています。私達は、主にマウスや培養細胞を使って、体内時計をつくり出す遺伝子の機能を調べながら、医学的発展を視野に入れた研究を進めています。また、時間学研究所では文理融合(社会学、歴史学、心理学、哲学、物理学など)の研究交流がさかんに行われています。
時計遺伝子の活性をホタルの遺伝子を利用して発光で観察しています。写真は、体内時計中枢である間脳視床下部・視交叉上核を、培養下で発光イメージングによりリアルタイムモニタリングしています。光の点の一つ一つが視交叉上核を構成する神経細胞です。