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地域連携企画展

山口大 考古博

遺跡情報を掘り下げるには多量の文字が必要

  令和5年(2023)夏、山口県立山口博物館にて特別展『やまぐち大考古博−みよう、ふれよう、やまぐちの3000年−』が開催されることを受け、地域連携事業の一環として、当館では連携企画展『山口大 考古博』を開催することになりました。
 当館には、吉田遺跡をはじめとする構内遺跡出土資料のほか、主に昭和20年代後半から40年代初頭にかけて本学の教員や学生達が発掘調査に携わった県内諸遺跡の出土資料が収蔵されています。これらの出土資料については、調査後に諸作業を経て調査報告書を刊行し、その中で遺跡の特徴や性格、形成時期、疑問点などに言及していますが、報告書が一般の方の目にとまることは少ないと思います。
 当館が行う資料展示は、学内外に向けて調査成果を可視化させることが目的です。今回の展示では、当館が所蔵品の中から、情報を「深掘り」しなければ理解が難しい資料を選定して公開します。考古学的な遺跡調査(発掘調査)においては、不用意な「深掘り」は避けなければなりませんが、私見・仮説を含めつつ思い切って深く掘り下げます。
 ただし、情報を掘り下げ解説するのは多くの文字を必要とします。展示室には、考古資料と共に多量の解説パネルが設置されています。決して広くない展示室ですが、丁寧に観覧すると小一時間はかかります。覚悟して入館してください。
 一見なんでもないようなモノに、数多くの情報が含まれているのが考古資料。その情報から往時の生活環境、風習、精神文化などを復元するのが考古学研究の醍醐味です。当展示は、『山口大 考古博』と銘打っています。「博」の文字には、「ひろい」という意味の他に「える」という意味があります。山口大学が所蔵する考古資料をひろい視野で観察し、様々な知識をえていただけると幸いです。ぜひ足をお運びください!
 

主催:山口大学埋蔵文化財資料館
会場:埋蔵文化財資料館展示室
会期
令和5年7月3日(月)〜10月13日(金)
開館時間:9時〜17時
休館日:土・日・祝日 8月14日(月)〜18日(金)
入館料:物価が高騰しても無料!

主な展示品
長光寺山古墳;鶏形埴輪
見島ジーコンボ古墳群:耳環・帯飾り・刀装具・鉄鏃
吉田遺跡:墨書土器・「千字文」音義木簡レプリカ
御屋敷山1号墳:鉄釘・須恵器平瓶
筈倉古墳:耳環・鉄刀・鉄鏃
筏石遺跡:六連式土器・須恵器高坏



クリックでチラシ裏面
梅雨まっただ中ですが、無事オープン
設置しきれなかった解説パネルはデジタル化してます
まずは長光寺山古墳(山陽小野田市)の鶏形埴輪と古墳の模型がお出迎え。
1点の考古資料に多量の解説文が並びます。

もちろん吉田遺跡(山口市)出土資料も大公開。
古代官衙(かんが:古代の役所のこと)にまつわる資料が並びます。


当館は『やまぐち大考古博』スタンプラリーのスタンプ設置館です。
当館のスタンプは「G」
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