山口大学大学院医学系研究科眼科学

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2014年度 北野賞を受賞して

山口大学大学院医学系研究科 眼科学
森重 直行

沖縄県宜野湾市で開催されました角膜カンファランス2014ポスターセッションで北野賞を受賞することができました。ご支持下さいました選考委員の先生方に厚く御礼申し上げます。私は「角膜実質コラーゲン線維束構造の解剖学的特徴」という演題を提出いたしました。この研究は,正常ヒト角膜実質のコラーゲン線維束の構造のうち、角膜実質の深さにおける線維束の幅とボウマン膜に対する角度に着目して解析を行いました。今回の検討で、角膜実質の浅層のコラーゲン線維束は幅の狭い線維束が様々な方向性と急峻な角度を有していること、実質中層以降では線維束幅は広がり、角ともほぼ一定に平坦となることが明らかとなりました。この解析には、私がカリフォルニア大学アーバイン校のJames V. Jester教授にご指導いただき習得した第2次高調波発生顕微鏡を用いた研究の一部です。第2次高調波発生を励起できる多光子顕微鏡は2006年当時山口県内にはなく、九州大学に設置されているという情報を得て、所有されている九州大学先導物質研究所教授 高原淳先生に共同研究のお願いをし、快諾いただき始めることができたというエピソードがあります。当時は外来を縮小し時間を作り、新幹線に乗って福岡市まで出向き、一人じっと観察を行ってきました。少しずつ実績を積んでいくと、山口大学でも多光子顕微鏡が設置されるという追い風に恵まれ、研究を続けることができました。さらに、山口大学医学部のカリキュラムである「自己開発コース」で学生を担当することとなり、担当した学生さんと一緒に地道に研究を行ってきました。これまで、学生さんと一緒に行った研究は、2011年と2012年にIOVSに掲載していただくことができました。本年度は新行内龍太郎君、安積陽也君が私の研究に参加し、今回の研究のスキャンと解析を行ってくれました。今回の受賞は、私が頂いたものではなくて新行内君・安積君両君と一緒に頂いたものと思っています。

これまでの経緯を振り返ってみると、私とって大きなラッキーと支えてくれた方々のおかげで第2次高調波発生を応用した研究を継続することができたと思っています。上述いたしました九州大学 高原淳先生、新行内龍太郎君・安積陽也君に加え、これまで一緒に頑張ってくれた山口大学 山田直之先生、守田裕希子先生、学生の高木雄基君、山田典宏君に深謝します。また、惜しみなく最大限のサポートをしてくださっている園田康平教授に厚く御礼申し上げます。第2次高調波発生の角膜研究への応用をご指導してくださったJames V. jester教授に、また角膜とは何か、研究とは何か、を厳しくそして熱くご指導くださいました西田輝夫先生に厚く御礼を申し上げます。


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