山口大学大学院医学系研究科眼科学

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留学体験記


 


ボストンだより 7月

柳井 亮二

 ボストンでの留学生活も残り1ヶ月となりました。アメリカは5月から7月が卒業シーズンで、私の留学修了も卒業シーズンに重なり、臨床のレジデントや同時期に帰国する研究生たちと一緒に卒業セレモニーに参加しました。


 会場には卒業生、指導教官のほか、卒業生の家族も参加しており、各自の門出をみんなでお祝いするという雰囲気がとても素敵でした。
 ラボの大ボスでマサチューセッツ眼科耳鼻科病院の病院長でもあるJoan Miller先生の挨拶のあと、卒業生一人一人に卒業証書が授与されました。卒業生の経歴の紹介と今後の進路がアナウンスされ、3年間一緒に過ごしてきた仲間が今後はそれぞれの将来の方向へ旅立っていきますが、その輝かしい未来に対しても盛大な拍手が送られていました。
 授賞の時にアメリカでは当然のようにハグをしますが、欧米人のスマートなハグに比べ、慣れていない我々はどうも堅苦しいハグになってしまうのが残念です。特に偉い先生とハグするのは緊張しますね。アメリカへの留学中には英会話、スマイルとこのような生活習慣の習得をしっかりしておくのは大切です。

 卒業証書をもらうと留学を始めた時からの記憶がいろいろ思い出されましたが、これでボストンともお別れなのだということを改めて実感して、とても寂しく感じられました。

 留学中に何度も耳にした言葉にcutting the edgeというフレーズがあります。これは最先端の知識、技術を表しており、「常に最新の医療をハーバードから世界に発信していこう」というスローガンになっています。どのミーティングに参加しても、まだ人類が解決していない問題に対する意欲と勤勉さは素晴らしく、このことが医学だけでなく、あらゆる分野でハーバード大学が世界をリードしている要因なのだということを肌で感じることが出来ました。

 ラボの送別会はボスの家のホームパーティで盛大に催していただき、たくさんの友人とその家族たちに送り出していただきました。日本ではなかなか家族で参加する職場の行事というのはありませんが、アメリカでは家族と一緒に参加する機会が多く、とても楽しくお付き合いさせていただくことができました。

 留学最終日、ラボでの片付けを終え、ラボを去る前にラボの横にあるバーで、ボスと同僚と最後の送別会をしていただきました。まだまだ共同で研究することもあり、お互いの今後の健闘と再会を約束して別れてきました。ボスには最後の最後まで心からの気遣いをしてもらい幸せな留学生活でした。

 今回の留学にあたっては、留学の機会を与えてくださった眼科学教室の園田康平教授、山口大学眼科学教室の医局,同門会や眼科医会の先生方に多くのご支援を頂きました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
 私がアメリカでの研究に憧れを抱き続けることができたのは、入局当時よりアメリカでの楽しい生活や研究の話を熱く語り聞かせてくださった西田輝夫先生(現山口大学副学長)のお姿があったからです。この2年半の留学生活を経験することによって日本では見えなかったものがみえてきたように思います。今後の目標,夢などについても改めて考える時間をもつことができました。今後はこの経験を日本での診療、教育、研究に活かすことで、精一杯の恩返しをさせていただきたいと思います。眼科医として研究者として頑張っていきたいと思っておりますので、今後とも御指導,ご鞭撻いただきますよう何卒よろしくお願いいたします。


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