山口大学医学部眼科

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山口大学医学研究科眼科学教授・眼科診療科長
園田康平

園田教授 2010年10月1日に、山口大学眼科に赴任いたしました。就任以来、多くの方々から温かい励ましのお言葉をいただきました。教室員も大変協力的で、他大学から赴任した私もスムーズに溶け込むことができました。私は本当に恵まれていると思います。先輩方がつくられてきた素晴らしい伝統を受け継ぎ、皆様の助けをいただきながら、将来をしっかりと見据えて、一歩一歩進んでまいります。

視覚は失って初めてその有り難さに気が付くといいます。緑内障・角膜炎・糖尿病・ぶどう膜炎などなど、様々な病気で、ある日突然視力を脅かされる患者さんが数多くいらっしゃいます。突然光を失った、残りの人生を想像してみてください…。そんな患者さんそしてご家族の立場に立って、力強いサポートができるように、私たちは頑張っています。県の中核病院である山口大学病院には、他機関で治療が困難な患者さんが集まってきます。「山口大学に行けば失明しない、最後の砦:山口大学眼科」、皆様からそのように思って頂けるよう、教室員と共に力を尽くします。


眼科医療は日進月歩です。患者さんの光を守るためには、よりよい治療を素早く取り入れる機動性が必要です。一方で、ただ取り入れるだけではなく、新しい情報を山口大学から発信することも魅力的なチャレンジです。例えば不幸にも光を失ってしまった患者さんに、再び光をよみがえらせるような再生治療ができたら素晴らしいことだと思いませんか?そんな新しい分野の研究や、未来を担う若手医師の育成に心を配りたいと思います。

山口大学眼科は新しいスタートを切りました。教室のみんなも張り切っています。これからも山口大学眼科をよろしくお願い申し上げます!

(平成22年10月 記)


 平成24年度山口大学同門会誌に寄せ、大学の近況を報告させていただきます。新体制に移行して2回目の新年度を迎えました。教室員と共に、私自身元気に日々の業務に邁進できること、とても幸せに感じています。今年度は新入局がなく、同門の先生方にも大変ご心配をおかけしていることと思います。ただ、教室員も頑張って勧誘しており、ポリクリ・クリクラをまわった学生のアンケート調査での人気は高く、眼科に興味を示す学生が多くなったようです。勧誘の結果が出るのはしばらく先になりますので、もう少し暖かく見守っていただきたいと思います。

 4月から鈴木克佳先生が、英国Moorfields Eye HospitalのGarway-Heath教授の研究室に留学しています。3年間医局長として教室を支えてくれた鈴木先生を今の時期に留学に出すのは正直迷いました。しかし「やりたいことを、やれる時にやっておかないと絶対後悔する」と思い、同じく迷っていた鈴木先生の背中を押しました。1年間のロンドン留学ですが、来年同時期にボストンから戻ってくる柳井先生とともに、これからの山口大学眼科の大きな力となってくれると信じています。

 手術件数はお陰様で増え続けています(平成23年度は1323件でした)。病棟は従来通りの38床ですので、必然的に在院日数を短くして対応しています。平均在院日数は7.0日で、院内で1,2を争う短さです。白内障手術では翌日、硝子体手術・角膜移植・緑内障手術でも10日以内には多くの患者様が退院されています。山田病棟医長の奮闘の賜ですが、早期退院できる一番の要因は術後経過の良さだと思います(教室員のウデは以前に比べ驚くほど上がっています!)。

 4月から外来が一新しました。大きな変化は、①新患は原則ご紹介患者様のみとし、②新患受付を週3日(月・火・金)とし(もちろん重症患者・急患については従来通り対応いたします)、③業務効率化のために3人の医療秘書を雇用した、ということです。新患日変更について、周知期間が短く先生方にご迷惑をおかけいたしました。もちろん少ないマンパワーで効率よく重症患者様に対応させていただくための体制変更ですが、それだけではありません。今回の変更は決して後ろ向きのものではなく、①新患日の医師集中配備と②検査専門日(水・木)を設定できることが強みです。集約化によるチーム医療と高額眼科検査施行は、次代眼科診療にきっと必要なことだと考えます。検査充実のため、視能訓練士も7人に増員いたしました。本年度外来売上げは、医療秘書の導入で取り漏れが減少し、特殊検査を増加させることで、かえって上がるのではないかと思っています。

 研究室も徐々に軌道にのりつつあります。本年度も新規・継続を含めて4件の文科省科学研究費を獲得し、満足のいく研究体制が維持できました。折田・守田両大学院生は、木村・森重・山田3講師のスーパーバイズのもと、忙しい臨床業務の合間をぬって頑張っています。その手足となって、水野さん・村田さん・山永さんの3人の研究補助員がフル活動をしています。また3人目の大学院生としてキャリア充分な徳田先生が加わってくれました。徳田先生は現在生化学教室をベースに、網膜プロテオミククス・再生医療をテーマに頑張っています。このように研究ができることは未来の夢を描けることであり、本当に素晴らしいことです。これから始まる新しい研究テーマは、より臨床に目指した判りやすいものにしたいと思っています。同門会の先生方に眼科研究室をもっと身近に感じていただけるよう、さらなる情報発信もして参ります。

 本年度も医局員一同心合わせ、先生方のご期待に添えるよう頑張ります。変わらぬご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

(平成24年4月記 同門会誌によせて)