講義ノート2
諸論精読1
1 諸論の構成を把握する
1-1 諸論の構成
(一) pp. 25-27 :様式の謎
pp.25〜26 アランの漫画
pp.26〜27 芸術的視の多様性と美術史家の研究態度への反省
(二) pp.27-33 :イリュージョン
pp.27〜28 二十世紀前半の美術革新とイリュージョンの問題
pp.28〜29 兎か家鴨か
p.29 浴室の鏡
pp.29〜30 ケネス・クラークの試み
pp.30〜31 略画遊び
pp.31〜32 「再現方法の通俗化」についての指摘
pp.32〜33 本書の目的
(三) pp.34-41 :様式論の展開(1)
p.34 以下四節の構成
pp.34〜37 古典古代〜ルネサンス:様式用語の蓄積、タキトゥス、「ミメーシス」、ヴァサーリ
pp.37〜40 ルネサンス〜十八世紀:マサッチオ、リチャードソン、バリー
pp.40〜41 十九世紀:コンスタブルとラスキン
(四) pp.42-51 :様式論の展開(2)
pp.42〜43 古典古代〜印象派:感覚と知覚をめぐって
pp.43〜44 フィードラーとヒルデブラント
pp.44〜48 ヴェルフリン、リーグル、ヴィックホフ
p.48 ヘーゲルの歴史哲学
pp.48〜50 ゼードルマイヤー、全体主義と時代精神
pp.50〜51 徴候的な意味のみを帯びた選び方の歴史
(五) pp.51-56 :様式論の展開(3)
pp.51〜53 指導を受けた学者たち(1):ローウィ
pp.53〜54 指導を受けた学者たち(2):シュロッサー
p.54 指導を受けた学者たち(3):ヴァールブルク
pp.54〜55 指導を受けた学者たち(4):マルロー
pp.55〜56 芸術における慣習というテーマ
(六) pp.56-63 :現在の状況と本書のプログラム
pp.56〜58 心理学の必要性
pp.58〜59 心理学から芸術の領域への突入:アルンハイム、アイヴィンス・ジュニア、エーレンツヴァイク
pp.59〜62 心理学領野への「遠征」
pp.62〜63 本書の構成、性格づけ
1-2 分節ポイント
アランの漫画 pp.25〜26
p.25 l.6 ...ここに掲げた挿絵の方が手っ取り早く語ってくれる。
芸術的視の多様性と美術史家の研究態度への反省 pp.26〜27
p.26 l.2-3 かかる芸術的視の多様性こそ、…(中略)…もろもろのイメージを説明する手がかりを与えるのではあるまいか。
二十世紀前半の美術革新とイリュージョンの問題 p.27〜28
p.27 l.3 再現の方法が美術評論家の主たる論点とされていた時代があった。
兎か家鴨か p.28〜29
p.28 l.2-4 ...不可解な例証がいくらでもあげられている。
浴室の鏡 p.29〜29
p.29 l.2 こう言っても、やや謎めいて戸惑われる読者もあろうかと思う。
ケネス・クラークの試み p.29〜30
p.29 l.15 ...変形というつかまえどころのない魔術...。
略画遊び p.30〜31
p.30 l.11 再現は…(中略)…芸術に優るとも劣らず不可解なものである。
「再現方法の通俗化」についての指摘 p.31〜32
p.31 l.11 美術家でありしかも「イリュージョン作家」でもあるような過去の芸術家...。
本書の目的 p.32〜33
p.32 l.14 ギリシア人は、驚きは知識のはじまりであり、驚きがなくなってしまえば知識欲の中絶に通ずる危険があると言った。
以下四節の構成 p.34
p.34 l.2 ...以下の部分をとばしてここからすぐに第一章へはいられた方がよろしい。
古典古代〜ルネサンス p.34〜37
p.34 l.9 周知の通り、...。
ルネサンス〜十八世紀 p.37〜40
p.37 l.15 ヴァサーリのこのような見方は、よく素朴な意見だとかなんとか言われているようだが、...。
十九世紀 p.40〜41
p.40 l.13-4 ...十九世紀を迎えると、この種の視覚の諸問題が美術家たちによりしきりに論じられるようになった。
古典古代〜印象派:感覚と知覚をめぐって pp.42〜43
p.42 l.2 こうした討論から、問題の所在はおのずから明らかなように、...。
フィードラーとヒルデブラント pp.43〜44
p.43 l.7 この点に関して、二人のドイツの思想家が特筆されるべきだろう。
ヴェルフリン、リーグル、ヴィックホフ pp.44〜48
p.44 l.14 それから三年後の一八九九年、ハインリヒ・ヴェルフリンは、...。
ヘーゲルの歴史哲学 p.48
p.48 l.5-6 この世界史の絵巻の中から、いうところのロマンティックな神話の復活を探し出すのはさしてむずかしくはない。そしてこの頂点に位しているのがヘーゲルの歴史哲学である。
ゼードルマイヤー、全体主義と時代精神 pp.48〜50
p.48 l.18 わたくしは、美術史に神話的説明を援用する危険性について、かつて所見を述べたことがある。
徴候的な意味のみを帯びた選び方の歴史 pp.50〜51
p.50 l.16 趣味と流行の歴史は、選択の歴史、与えられたものの中からどれにするかの選び方の歴史である。
指導を受けた学者たち(1):ローウィ pp.51〜53
p.51 l.15 ...この神話を生じさせた諸事実は未決問題として厳然とのこっている。
指導を受けた学者たち(2):シュロッサー pp.53〜54
p.53 l.13-4 ...ユリウス・フォン・シュロッサーも、…(中略)…伝統における固定形式(ステレオタイプ)の役割りに特に関心を持っていた。
指導を受けた学者たち(3):ヴァールブルク p.54
p.54 l.1-2 シュロッサーが中世で試みた問題を、イタリア・ルネッサンスについて研究したのが彼と同期のアビー・ヴァールブルクだ。
指導を受けた学者たち(4):マルロー pp.54〜55
p.54 l.12 これらの画期的な諸説をふまえて、人の心を魅了する著作『芸術の心理学』を叙したのが、アンドレ・マルローであった。
芸術における慣習というテーマ pp.55〜56
p.56 l.7 芸術における慣習の粘り強さ、類型や固定形式の役割りなどを強調すると...。
心理学の必要性 pp.56〜58
p.56 l.9-10 わたくしたちの学問の中心課題と取組むには、…(中略)…旧い考え方を繰返していたり、…(中略)…一般論にこだわっているようでは駄目だ。
心理学から芸術の領域への突入 pp.58〜59
p.58 l.2 少なくとも、ケーラーの後継者の一人は、この機会をとらえて心理学から芸術の領域への突入を敢行した。
心理学領野への「遠征」 pp.59〜62
p.59 l.4 以上ここで取上げた三著は、一部の問題が「未決」であり、その解決が強く迫られているという、周知の事実を裏書きするものである。
本書の構成、性格づけ pp.62〜63
p.62 l.5 せっかちな読者や評論家諸氏のために、敢えてわたくしの手のうちをご披露申し上げると...。