舟越 桂 展


 4/12-6/22 東京都現代美術館
 6/28-8/31 栃木県立美術館
 9/6-10/23 北海道立旭川美術館
 10/31-12/7 高松市美術館
 2004.1/24-3/28 岩手県立美術館
 4/3-5/30 広島市現代美術館


カタログについて

 あいさつ

 作家の言葉

 塩田純一「舟越桂―水のなかの肖像、山としての人間」

 図版

 彫刻作品目録

 杉村浩哉「異形なるものをめぐって」

 森千花「言葉によるドローイング―舟越桂の作品タイトルについての一考察」

 帯金章郎「舟越桂―ひとがたと聖像」

 出品作品リスト

 略歴・展覧会歴

 主要文献

 謝辞


カタログより

 あいさつ

森から来たささやき

"舟越桂は展覧会を開催するにあたって、「森から来たささやき」という言葉をテーマとしました。ほの暗い森から切り出された楠の原木が、作家の手によって生命を得て、展覧会場でそれぞれの言葉を語り出す…。森 から来る「ささやき」が展覧会をご覧の皆さまに届くことを願っております。"

 作家の言葉

p.4 "…何千年も前の作品が、今世紀に私が生まれてくるのを待っていてくれ、作った人たちの思いを初めて私に語りかけてくれいているのではないか、そう思えてしまう作品もよくある。"

p.4 "ずっと後になって、「今まで一度も存在せず、そして他にひとつも無いものは『新しい』と呼んでもよいのではないか」、そんな言葉を導き出してから少し楽になった。私たち自身がそれぞれ初めての存在なのであり、同じ人は一人として生まれなかったのだから、私たちは必ず何らかの新しい世界を生み出すことができるはずなのだと思う。"

 塩田純一「舟越桂―水のなかの肖像、山としての人間」 pp.5-10.

p.6 "舟越は全身像も制作しているが、大部分は全身像でも、頭像でも、胸像でもない、へその下あたりまでの半身像という形式を保っている。舟越によれば、頭像や胸像では、「知性とか、理性とか、そのひとの性格のほうに重点が置かれてしまう。」これに対し、「へその辺りまであると、ものとしてのそのひと、動物でもあるそのひとのすがたがみえてきて、物体としてそこに存在するという感じが強まるの」だという。"

p.6 "…「物体」でありながら、同時に「精神」でもあるといった、人間存在の奥深い二重性が強調されることになる。"


出品作品紹介