講義ノート1


1.フーコー(1926-1984)について

1926年、フランス、ポワチエ生まれ

高等師範学校(エコール・ノルマル・シュペリウール)、ソルボンヌ大学で哲学、心理学を専攻。

1961年、主論文『狂気と非理性―古典主義時代における狂気の歴史』、副論文『カントの「人間学」』で哲学博士号取得

同年、クレルモン=フェラン大学 心理学准教授 ※フランス地図 Source: Map of France(03/11/03)

1962年、同大学哲学科長

1966年、『言葉と物』で、構造主義、「人間の死」をめぐる論争を巻き起こす

同年、チュニス大学哲学教授 ※アフリカ地図 Source: 刺繍博物館 / 世界地図(03/11/03)

1968年、ヴァンセンヌ実験大学 哲学科教授

1969年、『知の考古学』刊行

1970年よりコレージュ・ド・フランス「思考システムの歴史」講座教授

1971年、GIP(監獄情報)グループ結成

1970年代〜80年代前半、移民労働者、ソビエトの反体制知識人、ポーランドの自主管理労組「連帯」、アジアの難民などを支援

「真理の体制」に対し、自らの仕事の局所的分析から出発し、発言・行動する「特殊的知識人」として、サルトル以後のフランス知識人の代表と見なされる

1975年、『監視と処罰―監獄の誕生』刊行

1976年、『性の歴史』第1巻「知への意志」刊行

1970年代後半〜80年代、しばしばアメリカ滞在(カリフォルニア大学バークリー校で講義)

1984年、『性の歴史』第2巻「快楽の活用」、同第3巻「自己への配慮」刊行

同年6月、パリにてエイズで死去

 ※1970, 78年の2度来日

以上、『フランス哲学・思想事典』(編集委員:小林道夫、小林康夫、坂部恵、松永澄夫)、弘文堂、1999年1月、579頁より


2.『言葉と物』について

―ベラスケス《ラス・メニーナス》についての清新な分析

 参考:

内田隆三『ミシェル・フーコー―主体の系譜学』(講談社現代新書 P550)、1990年3月、70-83頁。

 II 侍女たちのいる空間

  王女の運命/侍女たちの構図/疑わしい点/自律する表象の空間/奇妙な鏡/閉ざされた表象のシステム/王の不在/古典主義時代から近代へ


3.美術史とフーコー

 参考:

加藤哲弘氏のウェブサイト / 2003年度秋学期「資料研究」概要 (関西学院大学文学部)