北九州市立美術館 連続美術講座
講座 現代美術史
2-3-1.テーマ
サブタイトル C'est arrivé demain
C'est arrivé demainは、ルネ・クレールの監督と脚本による1944年製作の同名の映画タイトルから。映画の邦題は「ルネ・クレールの 明日を知った男」。原題の直訳は「それは明日起こった」。この通常の言葉の使用法から外れた言葉遣いは、ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ(Helena Norberg-Hodge)の『懐かしい未来』(原題:Ancient Futures)を思い起こさせる。若手作家や美術の新動向の紹介に急ぎすぎる傾向にある国際美術展全体の流れへの抵抗の意志表明だろう。