芸術論特殊講義2004


まとめ:国際美術展とグローバリゼーション

東アジアの国際美術展紹介

・釜山ビエンナーレ Busan Biennale 現代美術展:8月10日〜10月31日
 ※ほか、彫刻プロジェクト(5/22-8/29)、海のアート・フェスティバル(10/9-31)あり

・光州ビエンナーレ  5th Gwangju Biennial 9月10日〜11月13日

・上海ビエンナーレ Shanghai Biennale 2002(上海双年展) 9月29日〜11月28日

・台北ビエンナーレ 2004 Taipei Biennial(台北雙年展) 2004年10月23日〜2005年1月23日

・横浜トリエンナーレ2005 YOKOHAMA2005 2005年9月中旬〜12月中旬

・福岡トリエンナーレ 福岡アジア美術館(トリエンナーレのサイトは近日独立公開) 2005年9月〜11月予定


 ※Microsoft エンカルタ2004の東アジアの地図データをもとに作成


配布テキスト

三木あきこ「加速する歴史と現代美術界―欧州統合化の流れのもとで」、『美術手帖』2004年7月号、pp.121-124.

差異化と連帯感

西欧中心から汎欧州へ

移動する才能―"欧州人"という神話

Ex-centricity

p.121 "いかに個々の違いを徹底し、かつ一方で人びとの間に共同体感覚を養っていくのかというひじょうに難しい課題が各方面でつねに問われているのが、現在の欧州である。"

p.122 "規模や成立ちも大きく異なるので容易に比較できるものではないだろうが、ヨーロッパを代表する三つの国際展は、それぞれに異なるコンテクストのなかで展開してきた。王の銀婚式に併せた祝祭イベントとして発足、いまも社交界の一部として機能するヴェネツィア・ビエンナーレ、敗戦後、そしてそれに伴う冷戦構造下のドイツという特殊な環境で成立してきたドクメンタ、その構造崩壊後の変化、統合化の流れに呼応するかのように発展すマニフェスタ。"

p.123 "…言語の障壁がまったくないわけではないが、英語普及率がひじょうに高い北欧やオランダの機関では、英語のコミュニケーションが基本となるし、三、四か国語は自由に操る欧州のインテリの場合、そうした言語の問題がない人びとも多い。"

p.123 "凄まじい速度で境界が描き換えられ、自分たちの領域が、行動範囲が拡大していく事実、そこを自由に訪れ、住み、仕事ができるという理論的な可能性の存在が、そうした主題の背景にある。"

p.124 "本来、言語に縛られない視覚芸術であるゆえにもちうる、より普遍的で多くの人びとに訴えかけてくる想像力の可能性が、いまこそ求められている。"


まとめ

欧米で進む脱・西欧中心主義→日本における拝外主義の陳腐化

グローバリゼーション時代の脱・西欧中心主義は、日本における欧米の相対化、欧米における西欧中心主義の軟化として捉えられうる

課題「公正さ」と「豊かさ」の統合

「公正さ」=倫理的基準の構築←相補性→「豊かさ」=文化的達成の追求