芸術論特殊講義2004


期末試験問題概略告知

1.国際美術展、および現代美術について基礎的な知識を問う/○×問題/10問/各2点(20点)

2.ドクメンタ、ヴェネツィア・ビエンナーレ、マニフェスタについて解説した文章の空欄に適切な用語を選んで文を完成させよ/穴埋め問題・選択肢あり/5問/各2点(10点)

3.現代美術について、好きな作品を作家名とともに1点上げ解説せよ/論述問題・自由形式/200字/20点

4.グローバリゼーション時代の国際美術展の現状と課題について、指定される5つの用語を適切に用いて論述せよ/論述問題・用語指定/字数制限なし/30点

5.現代美術と社会との接点、自分との接点について自由に論述せよ/論述問題・自由形式/字数制限なし/20点


成績評価方法

試験:100点満点×0.8(計80点)

出席:10回=10点(1欠席毎-1点 ex.欠席3回=出席点7点)

※最初の2回をカウントしない

授業態度等の調整点:全回出席者に+2点

そのほか授業への参加度をアンケートの回答等をもとに7〜10点の範囲で加算

※アンケートの回答は、3の感想欄に記入された授業内容への提言や質問、4の講義外での近隣の文化施設の利用度、イベントへの参加度等について点数化


芸術論特殊講義(前期)試験問題/講師:藤川哲

実施日時:2004年7月27日(火) 14:30〜16:00(90分)

(各2点、計20点)

1 以下に示される(1)〜(10)の短文のうち、内容の正しいものに○印を、誤ったものに×印をそれぞれ解答用紙の各欄に記せ。

 (1) 隔年で開催される展覧会をビエンナーレ、3年毎に開催される展覧会をトリエンナーレと言う。

 (2) 最も長い歴史を持つ国際美術展はヴェネツィア・ビエンナーレで、1895年から続いている。

 (3) ドクメンタは東西ドイツが分断されていた冷戦時代の1955年に、ベルリンで開始された。

 (4) ヴェネツィア・ビエンナーレは、国別参加部門が中心で、各国が賞を競うことから「美術のオリンピック」とも呼ばれる。

 (5) 国際美術展のテーマを設定し参加作家を選ぶ人物をキュレーター、あるいはアーティスティック・ディレクターと呼び、ヴェネツィア・ビエンナーレで各国の参加作家を選ぶ人物をコミッショナーと呼ぶ。

 (6) 2001年に第1回目が開催された横浜トリエンナーレは、2005年に第2回展の開催が予定されている。

 (7) 福岡アジア美術トリエンナーレの主会場は、福岡県立美術館である。

 (8) 東アジアでは、釜山ビエンナーレ、光州ビエンナーレ、上海ビエンナーレ、台北ビエンナーレなどが開催されている。

 (9) 世界各地で開催されているビエンナーレやトリエンナーレ形式の国際現代美術展の数は、1990年代に大幅に減少し、現在30に満たない。

 (10) マルチ・カルチュラリズムは、2002年のドクメンタでピークを向かえ、2003年のヴェネツィア・ビエンナーレで、ある種の解体を迎えたと言われている。

 

(各2点、計10点)

2 次の文を読み、空欄となっている( A )〜( E )に、文の下に記されている(1)〜(15)のうち最も適当と思われる言葉を補い、文を完成せよ。解答用紙には、( A )〜( E )の各欄に該当する言葉を(1)〜(15)の番号で記すこと。

6月から9月までマニフェスタの第5回展が、ドノスティア=サン・セバスティアンで開催されている。この現代美術展は1996年のロッテルダムから始まったが、開催回毎に会場を変える点がユニークで、( A )型ビエンナーレと呼ばれている。東と西、北と南のヨーロッパ間の交流により、冷戦構造崩壊後のヨーロッパ像を探る試みである。一方、昨年第50回展を迎えたヴェネツィア・ビエンナーレは、( B )をテーマに掲げた。ヴェネツィア・ビエンナーレと並んで毎回注目されているドクメンタは、2002年の第11回展で、アーティスティック・ディレクターに史上初の( C )出身のオクイ・エンヴェゾーを迎え、「( D )」、「文化多元主義」、「ポスト植民地主義時代の芸術」、「脱領域化された文化理解」をテーマに掲げた。マニフェスタにおける新しいヨーロッパ像の模索は、近年のヴェネツィア・ビエンナーレやドクメンタが「( D )」をテーマに掲げる問題意識と通底している。( D )時代に生きる私たちは、欧米化と近代化を同一視してきた歴史を批判的に学び、一人ひとりの意識と活動において、( E )を具体的に思索し、実践することが可能な地点に立っている。

 

(1)ノマド  (2)リゾーム  (3)ネットワーク  (4)詩的正義  (5)物質と人間  (6)夢と葛藤  (7)アメリカ (8)アジア  (9)アフリカ  (10)国際主義  (11)帝国主義  (12)グローバリゼーション  (13)脱欧米中心主義  (14)一国中心主義  (15)大アジア主義

 

(20点)

3 現代美術について、好きな作品を作家名とともに1点上げ、約200字で解説せよ。

 

 

(30点)

4 グローバリゼーション時代の国際美術展の現状と課題について、以下の5つの用語を適切に用いて論述せよ(字数制限なし)。

 

   キュレーター  アーティスト  作品  鑑賞者  観光産業

 

(20点)

5 現代美術と社会との接点、自分との接点について自由に論述せよ(字数制限なし)。







評価基準は、優:100〜80、良:79〜70、可:69〜60、不可:59〜0である。本試験の素点に各自の出席数による調整点を加算したものを評点とする。また、4、5の解答のうち優れたものは、試験問題を蓄積し、今期以後の学生の参考に供するため、Web上で公開する予定である。