美術史二〇〇六


台湾美術をめぐって

台湾関連年表 「台湾の女性日本画家 生誕100年記念 陳進展」図録の年譜(一七四―一八〇)より抜書き。

一八九五(明治二八)年

 四月、日清戦争終結。清朝、台湾を日本に割譲。
 五月、台湾民主国成立。
 六月、日本軍台北占領。

一八九六(明治二九)年

 一一月、乃木希典台湾総督就任。

一八九七(明治三〇)年

 七月、国語学校及び国語伝習所官制公布。

一八九八(明治三一)年

 七月、総督府、台湾教育令公布。

一八九九(明治三二)年

 三月、義和団事件。
 一〇月、台北師範学校開校。

一九〇〇(明治三三)年

 

一九〇一(明治三四)年

 

一九〇二(明治三五)年

 七月、台北国語学校に師範科設立。図画課程開設。

一九〇三(明治三六)年

 

一九〇四(明治三七)年

 二月、日露戦争。

一九〇五(明治三八)年

 五月、台湾に戒厳令公布。

一九〇六(明治三九)年

 

一九〇七(明治四〇)年

 一〇月、文部省美術展覧会(文展)創設。

一九〇八(明治四一)年

 

一九〇九(明治四二)年

 

一九一〇(明治四三)年

 

一九一一(明治四四)年

 

一九一二(大正元)年

 二月、中華民国建国。
 一〇月、文展日本画部が第一、第二科に分かれる。

一九一三(大正二)年

 九月、岡倉天心歿。

一九一四(大正三)年

 八月、第一次世界大戦。
 一一月、板垣退助来台、台湾同化会を組織。
 台湾日本画協会成立。

一九一五(大正四)年

 二月、同化会解散。
 総督府、纏足禁止法令を公布。

一九一六(大正五)年

 一月、袁世凱皇帝を称す。
 三月、袁世凱帝政を取消す。

一九一七(大正六)年

 

一九一八(大正七)年

 二月、台湾南宗画会成立。
 
一一月、第一次世界大戦終結。

一九一九(大正八)年

 九月、帝国美術院規定制定。
 一〇月、第一回帝展開催。
 一〇月、最後の文官台湾総督田健治郎就任。

一九二〇(大正九)年

 日本美術院洋画部廃止。
 一〇月、赤土洋画社成立。

一九二一(大正一〇)年

 六月、台湾総督府評議会設置。
 一〇月、林獻堂ら台湾文化協会を組織。

一九二二(大正一一)年

 二月、総督府、新台湾教育令を公布。日、台人の差別教育撤廃。
 二月、北伐開始。 

一九二三(大正一二)年

 四月、摂政宮(裕仁)台湾行啓。

一九二四(大正一三)年

 六月、台湾同志会成立。
 倪蒋懐陳澄波など七人が七星画壇を組織。

一九二五(大正一四)年

 八月、第一回七星画壇展(台北博物館)。
 夏、陳澄波、顔水龍廖繼春何コ來赤陽画会創設。

一九二六(昭和元)年

 一〇月、陳澄波《嘉義街外》が第七回帝展に入選。台湾人で最初の帝展入選者。

一九二七(昭和二)年

 一月、台湾文化協会改組分裂。
 四月、國民政府成立。
 五月、陳澄波、顔水龍、廖繼春、何コ來、李梅樹楊三郎郭柏川陳慧坤赤島社創設。
 六月、台湾民衆党、台中に成立。
 九月、陳澄波、顔水龍、廖繼春ら新竹以南の画家による赤陽洋画会展(台南公会堂)。
 一〇月二八日、第一回台湾美術展覧会(台展)、樺山小学校にて。参考作品展(博物館)。
 一一月二二日、台展落選展(宮比会主催、台湾日日新報社)。
 倪蒋懐、台湾水彩画会組織。

一九二八(昭和三)年

 二月、台湾工友総連盟成立。
 三月、台北帝国大学設立。
 伊能嘉矩『臺灣文化志』出版。

一九二九(昭和四)年

 六月、七星画壇解散。
 七月、倪蒋懐、台湾絵画研究所創設。
 八月、第一回赤島社展(台北博物館)。
 一〇月、矢内原忠雄『帝國主義下之臺灣』出版。

一九三〇(昭和五)年

 八月、台湾地方自治連盟設立。
 一〇月、台湾文化三百年記念会を台南で開催。

一九三一(昭和六)年

 二月、台湾民衆党禁止。
 六月、台湾文芸作家協会成立。『台湾文学』発行。

一九三二(昭和七)年

 第六回台展(一〇月二五日〜一一月三日)。東洋画(台北第一師範)、西洋画(教育会館)。
 台湾水彩画会を一盧会に改称。

一九三三(昭和八)年

 三月、日本国際連盟脱退。
 
一〇月、台湾文芸協会成立。
 第一回台湾新興洋画協会展
開催。
 第一回麗光会展開催。
 赤島社解散。 

一九三四(昭和九)年

 五月、台湾文芸連盟結成。
 五月、栴檀社展(台北教育会館)。
 六月、呂鐵州、陳敬輝、楊三郎、郭雪湖、曹秋圃、林錦鴻ら六硯会結成。
 一一月、陳澄波、顔水龍、廖繼春、陳清粉、李梅樹、李石樵、立石鐵臣ら台陽美術協会(台陽美協)創設。

一九三五(昭和一〇)年

 五月、第一回台陽美協展(台北市教育会館)。
 台湾自治律令公布。
 一〇月、第九回台展で台湾籍審査員を廃止。
 一〇月、台湾始政四十周年記念博覧会開催。 

一九三六(昭和一一)年

 四月、第二回台陽展開幕前、李石樵《横臥裸婦》に総督府から撤回要求。風紀問題による。

一九三七(昭和一二)年

 四月、第三回台陽展。公開審査制に。
 四月、台湾各新聞の中文欄禁止。漢文書房廃止。
 九月、張萬傳、陳コ旺、洪瑞麟、陳春コ、許聲基らMOUVE美術家協會結成。
 一〇月、第一回文部省美術展覧会(新文展)。

一九三八(昭和一三)年

 一月、総督府、台民志願兵制実施。皇民化遂行を徹底。
 三月、第一回MOUVE作品展(教育会館)。
 四月、第四回台陽展。
 四月、国家総動員法公布。
 一〇月、第一回台灣総督府美術展覧会(府展)。
 一二月、廖繼春、李石樵、張翩翩、陳夏雨ら第二回文展入選。

一九三九(昭和一四)年

 四月、第五回台陽展。
 七月、第一回聖戦美術展。
 九月、第二次世界大戦。
 一〇月、第二回府展(教育会館)。

一九四〇(昭和一五)年

 一月、西川満ら台湾文芸協会を組織。『文藝臺灣』発行。
 二月、台湾戸口規則改正。日本式姓名への変更促進綱要発布。
 四月、第六回台陽展に東洋画部増設。
 九月、台湾の日本人画家ら台湾美術家協会組織。
 一〇月、紀元二千六百年奉祝美術展覧会(東京府美術館)。
 一〇月、第三回府展(教育会館)。
 一二月、MOUVE洋画集団、台湾造型美術協会へ改称。

一九四一(昭和一六)年

 三月、第一回台湾造型美術協会展。
 四月、第七回台陽展に彫刻部増設。
 七月、日華親善美術展(廈門貿易館)。
 一〇月、陳永森《鹿苑》、陳夏雨《裸婦立像》を第六回文展出品。
 一〇月、第四回府展。
 一二月、太平洋戦争。

一九四二(昭和一七)年

 一〇月、李石樵《閑日》が第五回文展入選。
 一〇月、第五回府展。

一九四三(昭和一八)年

 四月、第九回台陽展。
 五月、台湾美術奉公会成立。
 一〇月、李石樵文展無鑑査。
 一〇月、陳夏雨《裸婦》が第六回文展入選。
 一〇月、第六回府展。

一九四四(昭和一九)年

 四月、第一〇回台陽展。
 九月、台湾人に徴兵制施行。
 一〇月、府展中止。

一九四五(昭和二〇)年

 台陽展中止。
 五月、台北市大空襲。
 八月、第二次世界大戦終結。日本降伏。台湾、中華民国が接収。
 一〇月、陳儀長官、台湾赴任。
 一一月、台湾文化協進会成立。

一九四六(昭和二一)年

 四月、最後の台湾総督安東利吉自決。
 一〇月、台湾省第一回全省美術展

一九四七(昭和二二)年

 四月、台湾省政府成立。

 

 

倪蒋懐(Ni, Chiang-Huai)《台北李春生紀念館》、一九二九年、水彩・カンヴァス、台北市立美術館

陳澄波(Chen, Cheng-Bo)《夏日街景》、一九二七年、油彩・カンヴァス、台北市立美術館

陳澄波《私の家族》、一九三一年、油彩・カンヴァス、個人蔵

陳澄波《嘉義街景》、一九三四年、油彩・カンヴァス、個人蔵

郭柏川(Kuo, Po-Chuan)《北京故宮》、一九三九年、油彩・カンヴァス、個人蔵

郭柏川《淡水の観音山》、一九五四年、油彩・紙、個人蔵

廖繼春(Liao, Chi-Chuen)《ヤシの木のある風景》、一九三一年、油彩・カンヴァス、台北市立美術館

顔水龍(Yen, Shui-Long)《モンスーリ公園》、一九三一年、油彩・カンヴァス、台北市立美術館

李梅樹(Li, Mei-Shu)《赤い服》、一九三九年、油彩・カンヴァス、山峡、李梅樹記念館

李梅樹《黄昏》、一九四八年、油彩・カンヴァス、山峡、李梅樹記念館

何コ來(Ho, T. L./Ka, Tokurai)《自画像》、一九二八年、油彩・板、台北市立美術館

何コ來《三味線演奏》、一九四九年、油彩・板、台北市立美術館

陳慧坤(Chen, Hui-Kun)《故郷龍井》、一九二八年、油彩・カンヴァス、個人蔵

陳慧坤《自画像》、一九三二年、油彩・カンヴァス、個人蔵

李石樵(Li, Shih-Chiao)《田園楽》、一九四六年、油彩・カンヴァス、台北市立美術館

楊三郎(Yang, San-Lang)《台北の旧市街》、一九五四年、油彩・カンヴァス、台北市立美術館

張萬傳(Chang, Wan-Chuan)《六館仔茶行》、一九四六年、油彩・カンヴァス、個人蔵

洪瑞麟(Hung, Jui-Lin)《日本の貧民窟》、一九三三年、油彩・カンヴァス、台北市立美術館

出典:「東アジア/絵画の近代―油画の誕生とその展開」展図録(静岡県立美術館ほか、一九九九年)


参考文献

「東アジア/絵画の近代―油画の誕生とその展開」展図録(静岡県立美術館ほか、一九九九年)

「台湾の女性日本画家 生誕100年記念 陳進展」図録(渋谷区立松涛美術館ほか、二〇〇六年)


リンク

台北市立美術館

近代美術IV 日本時代の台湾絵画―見いだされた郷土―(福岡アジア美術館/アジアギャラリーA)