柄澤齊展
栃木県立美術館 七月十六日〜九月三日
神奈川県立近代美術館 十月二十八日〜十二月二十四日
◆展覧会の構成
T 木口木版画
U コラージュ、モノタイプ
V リーヴル・オブジェ
W 水彩・素描(細密画)
X 墨の作品
Y 装丁・装画・挿絵
◆作家の言葉
“ここ5年続けている肖像シリーズによる二度目の個展です。
似顔としてではなく、解読し得るテキストとして、私なりに死者を読み、かつ描くことがどこまで可能かとの試みでした。
現在までのところ約40人。あと数人お付き合い願って他のテーマに移る予定でいますが、夜々、資料を繰りつつ味わう、死者達との密会の楽しさと、別れて後の、残像を追うごとき彫版の空しさの報酬は、現代人にはもう読むべき顔などありはしないのだという、遅れ馳せの認識だけだったかもしれません。”
――柄澤齊「残像」、『版画館』十二号、一九八五年(『柄澤齊展』図録、一九三頁に再録)