カルティエ現代美術財団コレクション展
東京都現代美術館 二〇〇六年四月二十二日〜七月二日
◆展覧会構成
一階
ロビー
アレッサンドロ・メンディーニ(Alessandro Mendini) ミラノ(イタリア)生まれ、同地在住
※「はかないもの(Fragilism)」展(2002年)
第一室
ライザ・ルー(Liza Lou) ニューヨーク生まれ、ロサンゼルス在住
※「ポピュラー・アート(Un art populaire)」展(2001年)
第二室
ジャン=ミシェル・オトニエル(Jean-Michel Othoniel) サン=テティエンヌ(フランス)生まれ、パリ在住
アレッサンドロ・メンディーニ
ボーラン・ドメルク(Beaurin Domercq) パリ生まれ、同地在住
※「はかないもの(Fragilism)」展(2002年)
第三室
デイヴィッド・ハモンズ(David Hammons) イリノイ州スプリングフィールド生まれ(アメリカ合衆国)、ニューヨーク在住
リチャード・アーシュワーガー(Richard Artschwager) ワシントンDC生まれ、ニューヨークおよびバージニア州シャーロッツビル在住
マルク・クチュリエ(Marc Couturier) ミルボ=シュル=ベズ(フランス)生まれ、パリ在住
第四室
ヴィヤ・ツェルミンシュ(Vija Celmins) リガ(ラトビア)生まれ、ニューヨーク在住
ロン・ミュエク(Ron Mueck) メルボルン(オーストリア)生まれ、ロンドン在住
通路
ヤイマ・カラサーナ・シウダ(Yaima Carrazana Ciudad) サンティアゴ=デ=キューバ生まれ、ハバナ在住
※「私はそれを夢みる(J'en rêve)」展(2005年)
第五室
ジャン=ミシェル・アルベローラ(Jean-Michel Alberola) サイダ(アルジェリア)生まれ、パリ在住
二階
松井えり菜 岡山県生まれ、神奈川県在住
※「私はそれを夢みる(J'en rêve)」展(2005年)
三階
第一室
トニー・アウスラー(Tony Oursler) ニューヨーク生まれ、同地在住
※「ヤノマミ―森の精霊(Yanomami, Spirit of Forest)」展(2003年)
第二室
デニス・オッペンハイム(Dennis Oppenheim) ワシントン州エレクトリックシティ生まれ、ニューヨーク在住
第三室
シェリ・サンバ(Chéri Samba) キント・ムヴィラ(コンゴ)、キンシャサ在住
ボディス・イセク・キンゲレス(Bodys Isek Kingelez) キンベンベレ・イフンガ(コンゴ)生まれ、キンシャサ在住
アラン・シャセス(Alain Séchas) コロンブ(フランス)生まれ、パリ在住
第四室
アルタヴァスト・ペレシャン(Artavazd Pelechian) レニナカン(旧ソ連、現アルメニア、ギュムリ)生まれ、エレバン(アルメニア)およびロシア在住
第五室
クラウディア・アンデュジャール(Claudia Andujar) ヌーシャテル(スイス)生まれ、サンパウロ在住
※「ヤノマミ―森の精霊(Yanomami, Spirit of Forest)」展(2003年)
アドリアナ・ヴァレジョン(Adriana Varejão) リオデジャネイロ生まれ、同地在住
※「ヤノマミ―森の精霊(Yanomami, Spirit of Forest)」展(2003年)
第六室
レイモン・ドゥパルドン(Raymond Depardon) ヴィルフランシュ=シュル=ソーヌ(フランス)生まれ、パリ在住
地下二階
第一室
レイモン・アンス(Raymond Hains) サン・ブリュー(フランス)生まれ、2005年パリ没
ボーラン・ドメルク
第二室
ジェームズ・コールマン(James Coleman) バラガデリーン(アイルランド)生まれ、ダブリン在住
第三室
ナン・ゴールディン(Nan Goldin) ワシントンDC生まれ、ニューヨークおよびパリ在住
第四室
森山大道 大阪府生まれ、東京都在住
第五室
ウィリアム・ケントリッジ(William Kentridge) ヨハネスブルク(南アフリカ共和国)生まれ、同地在住
第六室
ウィリアム・エグルストン(William Eggleston) テネシー州メンフィス(アメリカ合衆国)生まれ、同地在住
※「砂漠(The Desert)」展(2000年)
第七室
レイモン・ドゥパルドン
第八室
川内倫子 滋賀県生まれ、東京都在住
吹き抜け空間
サラ・ジー(Sarah Sze) ボストン生まれ、ニューヨーク在住
マーク・ニューソン(Marc Newson) シドニー(オーストラリア)生まれ、ロンドン在住
屋外
パナマレンコ(Panamarenko) アントワープ(ベルギー)生まれ、同地在住
◆図録より
序文
・カルティエ現代美術財団は一九八四年の創設
・活動の柱は三つ―注文制作の促進、展覧会の開催、コレクションの形成
・カルティエ財団のコレクション展の開催は世界初。カルティエのメセナ活動の理想形を提示する場となることを期待
関直子「透明な箱とコレクション」(一〇頁)
・カルティエ現代美術財団のコレクションは、作家中心主義だ
・一般の美術館では、大型の作品やインスタレーション、サイト・スペシフィックな作品は収蔵しにくいという面があるが、カルティエ現代美術財産のコレクションはそれらを積極的に蒐集している
・日本の美術館活動は、展覧会の開催や鑑賞者の養成に力点が置かれているが、そうした活動とも対照的だ
・ガラス張りで全体を一望できる展示空間は、部屋ごとに区切られることで、順路が生まれ、そこに「美術史」という物語が生成される近代出自の美術館のあり方とも対照的
エレーヌ・ケルマシュテル「カルティエ現代美術財団のコレクション―思いがけないものとの遭遇」(吉田紀子訳、一四―二六頁)
・コレクションの点数は約三百名のアーティストによる千点を超える作品からなり、最新の潮流と国際的なアート・シーンで活躍する巨匠たちを網羅している
・今回はその中から三十二名の作家の作品が選ばれた
・フランスでは文化は国事。カルティエ現代美術財団の三〇年に及ぶ活動は、私立機関にも果たすべき役割があることを証明した
・注文制作は、アーティストたちに制作の自由と資金を提供するというメセナ精神の端的な表れ
・カルティエ現代美術財団は実験室だ
・カルティエ現代美術財団での展覧会が、アーティストたちに飛躍のきっかけと国際的な名声をもたらした
・コレクションに加えれる作品は、毎年世界各国の約十五名の審査員によって構成される委員会の承認を受ける
・コレクションを移動する文化財と見なし、巡回させる方針を新たに決定した。コレクションの公開は異なる観衆と出会いに行くことだ
◆リンク
Fondation Cartier pour l'art contemporain 東京都知事、現代美術を腹にすえかね(2006年4月24日 リベラシオン)
石原都知事を全面擁護するわけではないのですが。 - 紺洲堂の文化的生活 - 楽天ブログ(Blog)