美術史二〇〇七


期末試験問題概略告知

一、講義で紹介した作品のうち代表的なものの所蔵館について、選択肢の記号により回答する/選択問題/十問/各三点(三〇点)

二、西欧美術史について基礎的な知識を問う/○×問題/十問/各三点(三〇点)

三、古代ギリシャから同時代までのうちから一つの時代を選び、代表作三点を紹介しつつ具体的に論ぜよ/論述問題・課題あり/字数制限なし/四〇点


成績評価方法

試験:100点満点×0.7(計70点)

課題:10点

出席:10回=10点(1欠席毎-1点 ex.欠席3回=出席点8点)

※最初の1回をカウントしない

授業態度等の調整点:全回出席者に+2点

そのほか授業への参加度をオピニオンシートの回答等をもとに7〜10点の範囲で加算


美学・美術史概論T(芸術論概説T)(前期)試験問題

実施日時 二〇〇七年七月三〇日(月)
10時20分〜11時50分(90分)

(各三点、計三〇点)

一、次に示される(1)〜(10)の作品について、あとの(ア)〜(コ)の選択肢より所蔵先を選んで解答用紙に記し、正しい組み合わせを完成させよ。なお、複数の作品に同一の所蔵先が該当する場合がある。

(1)サモトラケのニケ   (2)フラ・アンジェリコ《受胎告知》   (3)ボッティチェリ《ヴィーナスの誕生》

(4)レオナルド・ダ・ヴィンチ《モナ・リザ》   (5)ミケランジェロ《最後の審判》

(6)ラファエロ《アテネの学園》   (7)フェルメール《絵画芸術の寓意》 

(8)ミレー《落穂拾い》   (9)ゴッホ《星月夜》   (10)ポロック《秋のリズム ナンバー30》
 

(ア)パリ、ルーヴル美術館   (イ)パリ、オルセー美術館   (ウ)ウィーン、美術史美術館

(エ)ヴァティカン、署名の間   (オ)ヴァティカン、システィーナ礼拝堂

(カ)フィレンツェ、サン・マルコ修道院   (キ)フィレンツェ、ウフィツィ美術館

(ク)ニューヨーク、近代美術館   (ケ)ニューヨーク、メトロポリタン美術館   (コ)ロンドン、大英博物館

 

(各三点、計三〇点)

二、次に示される(1)〜(10)の短文のうち、内容の正しいものに○印を、誤ったものに×印をそれぞれ解答用紙の各欄に記せ。

(1)古代ギリシャ美術の代表的な作例は壷絵、彫刻、浮彫り、建築などが中心で、絵画の作例は少ない。

(2)アウグストゥス様式の造形語彙にはヘレニズム美術からの影響が見られるとともに、その全体構想においてはローマ美術の特質が認められる。

(3)古代、中世、近世という三つの時代区分法は、十六世紀フランスの人文主義者たちが使い始めた。

(4)初期キリスト教美術については、キリスト生誕前を「カタコンベ」の時代、生誕後を「勝利の教会」の時代と呼んで区別する。

(5)ロマネスクとは「ローマ風の」を意味し、当初「ローマ美術に及ばないもの」という否定的な意味で用いられていた。

(6)ルネサンスはフランス語。イタリア語では「リナシッタ」という。

(7)ドイツ、ネーデルラント、フランスの十五、十六世紀における美術を盛期ルネサンスと総称する。

(8)バロックとは十八世紀末のイタリアに花開した優美さや装飾性を特徴とする美術様式の総称である。

(9)キュビスムは、パブロ・ピカソとアンリ・マチスの二人の画家によって創始された。

(10)シュルレアリスム(超現実主義)はフランスで起こった芸術運動。夢や無意識の世界を探求した。

 

(四〇点)

三、古代ギリシャから同時代までのうち一つの時代を選び、代表作三点を紹介しつつ具体的に論ぜよ。
 
 

 

 


評価基準は、優=一〇〇〜八〇(学年によって秀=一〇〇〜九〇)、良=七九〜七〇、可=六九〜六〇、不可=五九〜〇である。本試験の結果をもとに各自の出席数による調整点等を加算したものを評点とする。また、三の解答のうち優れたものは、試験問題を蓄積し、今期以後の学生の参考に供するため、ウェブ上で公開する予定である。