第7回ヒロシマ賞受賞記念
蔡國強展
広島市現代美術館 十月二十五日〜二〇〇九年一月十二日
1.蔡國強
一九五七年十二月八日 中国福建泉州市に生まれる
一九八一―八五年 上海演劇大学美術学部に学ぶ
一九八六―九五年 日本に滞在
一九九五年 渡米、現在ニューヨーク在住。
個展(抜粋)
一九九一年 「原初火球―プロジェクト・フォー・プロジェクツ」(東京、P3 art and environment)
一九九四年 「環太平洋より」(いわき市立美術館)
二〇〇〇年 「蔡國強」(パリ、カルティエ現代美術財団)
二〇〇二年 「蔡國強芸術展」(上海美術館)
二〇〇五年 「爆破事件―セントラルパーク空の光輪」(ニューヨーク、アジア・ソサエティ美術館)
二〇〇六年 「透明モニュメント」(ニューヨーク、メトロポリタン美術館)
二〇〇七年 「時光」(東京、資生堂ギャラリー)
グループ展(抜粋)
一九九〇年 「ミュージアムシティ・天神'90」
一九九一年 「非常口―中国前衛美術家展」(福岡、三菱地所アルティアムほか)
一九九四年 「アジアの創造力」(広島市現代美術館)、「亜細亜散歩」(資生堂ギャラリー)
一九九五年 「トランスカルチャー」(ヴェネツィア・ビエンナーレ、第四十六回国際美術展)、「第一回ヨハネスブルグ・ビエンナーレ」
一九九六年 「ヒューゴー・ボス賞1996」(グッゲンハイム美術館ソーホー別館)、「第二十三回サンパウロ・ビエンナウ―ユニバーサリス」、「第二回アジア太平洋現代美術トリエンナーレ」
一九九七年 「移動する都市」(分離派美術館ほか)、「第五回イスタンブール・ビエンナル―人生、美、翻訳、そしてその他の困難」、「ヴェネツィア・ビエンナーレ、第四十七回国際美術展―未来・現在・過去」
一九九八年 「台北雙年展―欲望場域」
一九九九年 「時代精神」(ボン美術館ほか)、「第三回アジア太平洋現代美術トリエンナーレ―未来を超えて」、
二〇〇〇年 「上海双年展2000」、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2000」、「第五回リヨン・ビエンナーレ―異国趣味の共有」、「シドニー・ビエンナーレ2000」、「ホイットニー・バイエニアル2000」
二〇〇一年 「横浜トリエンナーレ2001 メガ・ウェイヴ―新たな統合に向けて」、「ヴェネツィア・ビエンナーレ、第四十九回国際美術展―人類の舞台」
二〇〇二年 「第一回広州三年展 解読―中国実験芸術の十年」、「第三回モントリオール・ビエンナーレ」、「デメテール―とかち国際アート展」
二〇〇三年 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003」
二〇〇四年 「第二十六回サンパウロ・ビエンナウ―自由の領土」
二〇〇六年 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2006」
二〇〇七年 「アルテンポ―時が芸術になるところ」(ヴェネツィア、パラッツォ・フォルチュニー)
参照:「ヒロシマ賞の概要」、『第7回ヒロシマ賞受賞記念 蔡國強展』図録 (広島市現代美術館、二〇〇八年)、一五六―一五七頁。
2.ヒロシマ賞
主旨……美術の分野で人類の平和にもっとも貢献した作家の業績を顕彰することを通じて、広島市の芸術活動の高揚を図るとともに、「ヒロシマの心」を広く全世界にアピールし、人類の繁栄に寄与する。
あわせて、この賞を受賞した作家の展覧会を開催して芸術の発展に寄与し、ヒロシマ賞の意義を高める。
過去の受賞者一覧
第1回 三宅一生
第2回 ロバート・ラウシェンバーグ
第3回 ナンシー・スペロ
第4回 クシュシトフ・ウディチコ
第5回 ダニエル・リベスキンド
第6回 シリン・ネシャット
参照:「ヒロシマ賞の概要」、『第7回ヒロシマ賞受賞記念 蔡國強展』図録 (広島市現代美術館、二〇〇八年)、一五六―一五七頁。
3.出品作品紹介
1.火薬ドローイング
1.《黒花火―IVAMのためのプロジェクト》、2005年、火薬・紙、木製パネル(15枚)、240.0×1,320cm、作家蔵
2.火薬ドローイング《地球にもブラックホールがある―外星人のためのプロジェクト No.16》を制作中の蔡國強、広島、1994年
3.《地球にもブラックホールがある―外星人のためのプロジェクト No.16》、1994年、火薬・紙、400.0×600.0cm、作家蔵
2.地球にもブラックホールがある―外星人のためのプロジェクト No.16
4.《地球にもブラックホールがある―外星人のためのプロジェクト No.16》、1994年、火薬、インク・紙、63.3×55.0cm、作家蔵
5.《地球にもブラックホールがある―外星人のためのプロジェクト No.16》(写真1)、(写真2)、(写真3)、1994年10月1日午後6時1分、火薬(3kg)、導火線(2,000m)、114個のヘリウム風船、直径約100m、広島中央公園にて実施、30秒、広島市現代美術館によるコミッションワーク
3.キノコ雲のある世紀―20世紀のためのプロジェクト
6.《キノコ雲のある世紀―20世紀のためのプロジェクト(ネヴァダ核実験場)》、1996年2月13日、火薬(10g)、段ボールの筒、ネヴァダ核実験場にて実施、約3秒
7.《キノコ雲のある世紀―20世紀のためのプロジェクト(ネヴァダ核実験場)》、1996年2月13日、火薬(10g)、段ボールの筒、ネヴァダ核実験場にて実施、約3秒
8.《キノコ雲のある世紀―20世紀のためのプロジェクト(マンハッタン)》、1996年4月20日、火薬(10g)、段ボールの筒、マンハッタンを望むニューヨーク市にて実施、約3秒
9.《キノコ雲のある世紀―20世紀のためのプロジェクト(マンハッタン)》、1996年4月20日、火薬(10g)、段ボールの筒、マンハッタンを望むニューヨーク市にて実施、約3秒
4.私は2000年虫
5.リフレクション―いわきからの贈り物
10.船の掘り起こされた海岸に立つ蔡國強、2004年、いわき市
11.《リフレクション―いわきからの贈り物》、2008年、掘り起こされた木の船、サイズ可変、船体:500×550×1,500m、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)での展示
12.《廻光―龍骨》、1994年、北洋船、塩(9t)、ビニールラップ、発砲スチロール、魚、サイズ可変、船体:500×550×1,350m、いわき市立美術館(ニューヨーク)での展示
6.不透明モニュメント
13.《不透明モニュメント》、2006年、石灰岩、274.3×970.3cm、作家蔵、全9枚のうち、1-3枚目、4-6枚目、7-9枚目
7.先へ進んでください、見るべきものはありません
14.《先へ進んでください、見るべきものはありません》、2006年、彩色レジン、空港のセキュリティ・チェックで没収された先のとがった品々、228.6×116.8×426.7cm、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)、アイリス&B.ジェラルド・カントール屋上庭園での展示風景
15.《先へ進んでください、見るべきものはありません》、2006年、彩色レジン、空港のセキュリティ・チェックで没収された先のとがった品々、241.3×132.1×406.4cm、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)、アイリス&B.ジェラルド・カントール屋上庭園での展示風景
8.晴天黒雲
17.《晴天黒雲》、2006年4月25日正午、黒い煙の薬莢、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)、アイリス&B.ジェラルド・カントール屋上庭園にて実施、約5-13秒(2006年4月25日から10月29日、火曜から日曜までの毎日)、メトロポリタン美術館のコミッションワーク