<第七講>感じたことを言葉に(2)内に向かう


1. マイ・ベストと向き合う

1-1. 西岡文彦『五感で恋する名画鑑賞術』(講談社、2003年)

1-2. 配布資料


2. 私のマイ・ベスト

2-1. マリー・ローランサン《ヴァランチーヌ》、1924年、油彩・カンヴァス、33×45cm、個人蔵

2-2. 杉全直《赤い蛇》、1948(昭和23)年、油彩・カンヴァス、160.5×201.5cm、東京都美術館

2-3. レオノーラ・キャリントン《そしてそれから私たちはミノタウロスの娘に逢った!》、1953年、油彩・カンヴァス、60.0×70.0cm、個人蔵


3. 美の歴史

ウンベルト・エーコ編著『美の歴史』(東洋書林、2005年)

第T章 ギリシアの理想美

3-1. ミロン作《円盤投げ》、紀元前470-440年、ローマ、国立博物館

3-2. 《ラオコーン》、紀元前1世紀、ローマ、ヴァチカン美術館

第U章 アポロ風の美とデュオニュソス風の美

3-3. 《ベルヴェデーレのアポロ》、紀元前4世紀の原型よりローマ時代に模刻、1世紀、ローマ、ヴァチカン美術館

3-4. 《シレヌスと2人のサテュロス》、デュオニソスの秘儀のフリーズ、紀元前1世紀、ポンペイ、秘儀荘

第V章 均衡と調和の美

3-5. パリのノートルダム大聖堂、旧約聖書の物語が描かれた北の薔薇窓

3-6. ルーカス・クラナッハ《ヴィーナスと蜜蜂の巣をもつキューピッド》、1506年、ローマ、ボルゲーゼ美術館

第W章 中世の光と色彩

3-7. ランブール兄弟『ベリー公のいとも豪華なる時禱書』より《4月》、1410-11年、シャンティイ、コンデ美術館

3-8. ベアト・アンジェリコ《聖母戴冠》、1435年、フィレンツェ、ウフィツィ美術館

第X章 怪物の美

3-9. ヒエロニムス・ボス《快楽の園》の三連画より「地獄」、1506年頃、マドリード、プラド美術館

3-10. ジョヴァンニ・ダ・モデナ《地獄のフレスコ画》、1410年頃、ボローニャ、サン・ペトロニオ聖堂

第Y章 牧場の少女から天使のような貴婦人へ

3-11. ハンス・メムリンク《バテシバを覗き見るダヴィデ王》、1485-90年頃、シュツットガルト、国立絵画館

3-12. サン・マルタンの画家《伝説上の6人の恋人たちに崇拝されるヴィーナス》、1360年頃、パリ、ルーヴル美術館

第Z章 15・16世紀の魔法の美

3-13. バルトロメオ・ヴェネト《フローラ》、1507-10年頃、フランクフルト・アム・マイン、シュテーデル美術館

3-14. サンドロ・ボッティチェッリ《春の寓意》、1478年頃、フィレンツェ、ウフィツィ美術館

第[章 貴婦人と英雄

3-15. レオナルド・ダ・ヴィンチ《チェチリア・ガッレラーニの肖像》、1485-1490年、クラカウ、チャルトリスキ美術館

3-16. フランソワ・クルエ《フランソワ1世の肖像》、パリ、ルーヴル美術館

第\章 優美から不安の美へ

3-17. アニョロ・ブロンズィーノ《ルクレツィア・パンチャティキの肖像》、1540年頃、フィレンツェ、ウフィツィ美術館

3-18. ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ《聖テレサの法悦》、1652年、ローマ、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア聖堂

第]章 理性と美

3-19. ジャン・オノレ・フラゴナール《ブランコ》、1770年、ロンドン、ウォレス・コレクション

3-20. ジャック・ルイ・ダヴィッド《マラーの死》、1793年、ブリュッセル、ボザール美術館

第XI章 崇高

3-21. カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ《リューゲン島の白亜の崖》、1818年、ヴィンタートゥール、ラインハルト・コレクション

3-22. カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ《霧の海の旅人》、1818年、ハンブルク、クンストハレ

第XII章 ロマン主義の美

3-23. シャルル・オーギュスト・メンギン《サッフォー》、1867年、マンチェスター・アート・ギャラリー、ブリッジマン・アート・ライブラリー

3-24. ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル《アンソンヴィル伯爵夫人》、1845年、ニューヨーク、フリック・コレクション

第XIII章 芸術至上主義

3-25. ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ《ベアタ・ベアトリクス》、1864 -70年、ロンドン、テート・ギャラリー

3-26. オーギュスト・ルノワール《金髪の少女》、1882年、ジョヴァンニ・アニェッリ絵画館

第XIV章 新しい物体

3-27. エクトール・ギマール、パリの地下鉄の「アベッス」駅、1912年

3-28. ルイーズ・ブルックス

第XV章 機械の美

3-29. 薄い金属板を絶えず鋳造するためのインゴッティエラ、2000年

3-30. カッファロ・ロレ《アルディタの広告》、1933年、トリノ、フィアット資料館

第XVI章 抽象的な形から素材の深みへ

3-31. ジャクソン・ポロック《フル・ファントム・ファイブ》、1947年、ニューヨーク、メトロポリタン美術館

3-32. セザール《圧縮、自動車》、1995年、クレテイユ、ヴァル・ド・マルヌ県財団

第XVII章 メディアの美

3-33. マリリン・モンロー

3-34. リン/ナオミ・キャンベル/デニス・ロットマン/ケート・モス


4. まとめ

内に向かう→「自分自身の鏡」としての美術作品

鏡に映る自分の姿は年々年を取るが、美術作品は変化しない

時間が経ってからわかる「自分」がそこに映し出されている→当時の「思い」を辿る糸口

記念写真、スナップ写真←→「美」に集約される「思い」

※振り返ったときに初めてその大切さが実感できる。


5. 「美の歴史」34作品人気投票結果(学生64人がそれぞれ3作品に投票)

1位(33票)  5. パリ、ノートルダム大聖堂、北の薔薇窓

2位(28票) 19. ジャン・オノレ・フラゴナール《ブランコ》

3位(18票) 21. カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ《リューゲン島の白亜の崖》

4位(17票) 30. カッファロ・ロレ《アルディタの広告》

5位(16票) 22. カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ《霧の海の旅人》

6位(12票) 18. ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ《聖テレサの法悦》

7位(10票) 24. ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル《アンソンヴィル伯爵夫人》

8位(7票)  7. ランブール兄弟『ベリー公のいとも豪華なる時禱書』より《4月》

9位(6票) 15. レオナルド・ダ・ヴィンチ《チェチリア・ガッレラーニの肖像》/27. エクトール・ギマール、パリの地下鉄の「アベッス」駅

11位(5票) 8. ベアト・アンジェリコ《聖母戴冠》/9. ヒエロニムス・ボス《快楽の園》の三連画より「地獄」/31. ジャクソン・ポロック《フル・ファントム・ファイブ》

14位(4票) 10. ジョヴァンニ・ダ・モデナ《地獄のフレスコ画》/14. サンドロ・ボッティチェッリ《春の寓意》/28. ルイーズ・ブルックス

17位(3票) 2. 《ラオコーン》/12. サン・マルタンの画家《伝説上の6人の恋人たちに崇拝されるヴィーナス》/23. シャルル・オーギュスト・メンギン《サッフォー》/32. セザール《圧縮、自動車》

21位(2票) 1. ミロン作《円盤投げ》/25. ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ《ベアタ・ベアトリクス》/26. オーギュスト・ルノワール《金髪の少女》

24位(1票) 3. 《ベルヴェデーレのアポロ》/6. ルーカス・クラナッハ《ヴィーナスと蜜蜂の巣をもつキューピッド》/11. ハンス・メムリンク《バテシバを覗き見るダヴィデ王》/13. バルトロメオ・ヴェネト《フローラ》/17. アニョロ・ブロンズィーノ《ルクレツィア・パンチャティキの肖像》/29. 薄い金属板を絶えず鋳造するためのインゴッティエラ/33. マリリン・モンロー/34. リン/ナオミ・キャンベル/デニス・ロットマン/ケート・モス

(0票)  4. 《シレヌスと2人のサテュロス》/16. フランソワ・クルエ《フランソワ1世の肖像》/20. ジャック・ルイ・ダヴィッド《マラーの死》