美学・美術史講読二〇〇九
◆講読テキスト
小山ブリジット『夢見た日本―エドモン・ド・ゴンクールと林忠正』、高頭麻子、三宅京子訳(平凡社、二〇〇六年)
◆副読本
宮崎克己『西洋絵画の到来―日本人を魅了したモネ、ルノワール、セザンヌなど』(日本経済新聞社、二〇〇七年)
◆授業予定
九・二十八 |
<零> オリエンテーション (本の紹介/「序 ジャポニスム」「第一章」「人物紹介」配布) |
十・五 |
<第一講> 「第一章 エドモン・ド・ゴンクール、日本美術が変えた人生」 |
十・十二 |
(休講) 体育の日 |
十・十九 |
<第二講> 「第二章 明治期の若き教養人の西洋への夢」 |
十・二十六 |
(休講) 第11回 国際イスタンブール・ビエンナリ調査 |
十一・二 |
<第三講> 「第三章 林忠正—パリの日本美術商、E・ド・ゴンクールの執筆協力者」(前半) |
十一・九 |
<第四講> 「第三章 林忠正—パリの日本美術商、E・ド・ゴンクールの執筆協力者」(後半) |
十一・十六 |
<第五講> 「第四章 林—日本と西洋の絆」(前半) |
十一・二十三 |
(休講) 勤労感謝の日 |
十一・三十 |
<第六講> 「第四章 林—日本と西洋の絆」(後半) |
十二・七 |
(休講) 第6回アジア太平洋現代美術トライエニアル調査 |
十二・十四 |
<第七講> 「第五章 未来への眼差し」 |
十二・二十一 |
<第八講> 「第六章 日本への帰国(一九〇一‐〇六)」「結び 正当なる再評価」 |
一・十一 |
(休講) 成人の日 |
一・十四(月振) |
<第九講> 関連資料の紹介と討議(一) |
一・十八 |
<第十講> 秋吉台国際芸術村レジデンス・アーティスト紹介 |
一・二十五 |
<第十一講> 関連資料の紹介と討議(二)と総括 |
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◆講読テキストの構成 ※各章題のあとに節の見出しを記載。前半・後半で改行しています。
序 ジャポニスム
第一章 エドモン・ド・ゴンクール、日本美術が変えた人生
蒐集熱/日本美術の発見/日本への早い傾倒/最初のジャポニザン/芸術家エドモン・ド・ゴンクールの魅力的な家/室内装飾家としての才能/『ある芸術家の家』の日本美術/画家の庭園
第二章 明治期の若き教養人の西洋への夢
地方青年の東京到着/新しい都市、東京/最初の職/パリ/万国博覧会/最初の出会い/新しい視点/旅行記
第三章 林忠正—パリの日本美術商、E・ド・ゴンクールの執筆協力者
美術商の駆け出し時代/S・ビングと林―友好的なライバル/ゴンクールと林―実り多き協力関係の初期/『日本』―『パリ・イリュストレ』特別号/日本人芸術家たちの助言者としての林/国際的な美術商/日本美術史の本の企画
歌麿研究/日本での洋風絵画の擁護者/民族的諸価値への回帰/林忠正の輝かしい講演/パリの日本人画家たちの支援者としての林/若き日本人画家たちへのラファエル・コランの影響/黒田清輝、久米桂一郎とラファエル・コラン/書物の下書き/歌麿―「青楼」の画家―一八世紀の日本美術
第四章 林—日本と西洋の絆
商売の発展/ゆるぎない信念の作家エドモン・ド・ゴンクール/林と日本の版画/浮世絵は芸術かメディアか?/浮世絵版画の保護者にして輸出商人、林/林と明治期の工芸/『十二の鷹』/絶賛する批評/シカゴ万博/パリに戻る/一八九四年のポール・ルヌアールのデッサンとエッチング展
ルーヴル美術館への刀の鍔のコレクション寄贈/日本の芸術家に関するゴンクールの第二作、『北斎』/ビング事件/『北斎』、この驚異的な作品/ゴンクール・コレクションの売立て
第五章 未来への眼差し
新聞の悪意にさらされる林/一九〇〇年パリ万博における日本/美術部門に展示された日本美術/日本美術回顧展/熱狂する観衆
第六章 日本への帰国(一九〇一‐〇六)
家族との団欒/林コレクションの売立て/さらばフランス/美術品の交換/情熱的な蒐集家/破れた夢/先駆者の遺産
結び 正当なる再評価
◆近隣図書館所蔵情報
1.小山ブリジット『夢見た日本』……山口県立図書館
2.宮崎克己『西洋絵画の到来』……山口市立図書館
◆提出レポート(要認証)
第一部 要旨
第四章前半 前半(三島)/後半(橋口)
第二部 感想