第七講 吉村芳生展―とがった鉛筆で日々をうつしつづける私


 ◆授業の目標

「実行委員会」形式について理解する。

地元の公立美術館に親しむ。


1. 「吉村芳生展」

 ◆概要

・企画展/個展/回顧展 ※単館開催、地元ゆかりの作家展

・会期:2010年10月27日〜12月12日

・会場:山口県立美術館

・吉村芳生展実行委員会(山口県立美術館、朝日新聞社、yab山口朝日放送局)

会場写真1

 ◆記録的な入館者数

10月27日開幕

11月12日 1万人突破

11月24日 2万人突破

12月3日 3万人突破 ※約10日ごとに1万人。1日約1,000人。

(12月11日 4万人突破) cf. 「クロード・モネ展」(2001年)の入館者数=26万5,272人

会場写真2


2. 展示風景紹介

 ◆1階

1. 《未知なる世界からの視点》

2. 《365日の自画像》(左)と《ドローイン グ金網》(右手前)

3. 《365日の自画像》(左)と《ドローイング新聞》(正面)

4. 東京在住時代の作品

5. 《ドローイング新聞》(1)(2)

6. 「コスモス」の展示室(1)(2)(3)

7. 「ひまわり」のある展示室(1)(2)

 ◆2階

8. 展示室手前

9. インタヴュー映像の展示(1)(2)

10. 「自画像」の作品

11. 《新聞と自画像2009》(1)(2)(3)(4)


 ◆吉村芳生略年譜

1950年 山口県防府市に生れる
1971年 山口芸術短期大学卒業
1979年 創形美術学校卒業
現在、山口市在住

1977年 日本現代美術展(東京都美術館ほか)
1978年 日本国際美術展(東京都美術館ほか)
1979年 イギリス国際版画ビエンナーレ アーガス賞(ブラッドフォード美術館)
1983年 現代のリアリズム(埼玉県立近代美術館)
1985年 現代のセルフポートレイト展(埼玉県立近代美術館)
1991年 830日の自画像展(個展)(下関市立美術館)
2007年 六本木クロッシング2007―未来への脈動(森美術館)
2010年 吉村芳生展(山口県立美術館)

参考: http://d.hatena.ne.jp/keyword/吉村芳生


 ◆企画展の継続性

2010年 吉村芳生展―とがった鉛筆で日々をうつしつづける私

2008年 殿敷侃―赤と黒の記憶

2007年 田中米吉―“ドッキング”からの視線  参照:特殊講義2007/田中米吉展


3.常設展示

12. 吉村芳生展関連展示 山口県立図書館による「明治・大正・昭和の新聞」(1)(2)(3)

13. 「殿敷侃」

14. 「雪舟と雲谷派」

15. 澄川喜一《おうぎ》 1981年、ケヤキ


4.屋外展示

16. 屋外展示(1)(2)

17. 田中米吉《ドッキングNo.40》 1977年、アルミ合金、鉄

18. 屋外展示

19. 川口政宏《作品B-1》(左)とダン・グレアム(中央)


5. まとめ

 ・「実行委員会」形式について

―公立美術館の予算(税金)と民間の予算(企業の出資金)を合算して使用可能にする手法

―調査旅費、広報印刷費等の点で融通性が高い

―社会の実態に即した事業運営

 ・地元の公立美術館

―コレクションの柱(地元作家、雪舟、雲谷派など)

―企画展の継続性(=学芸員の専門性)

―常設展示、屋外展示

―美術館ニュース、ホームページ