<第十一講> ワシントンD.C.、ナショナル・ギャラリー
◆民主主義の都―ワシントンDC
コロンビア特別区(District of Columbia)
ナショナル・モール=スミソニアン博物館群
スミソニアン協会:1848年、イギリス人科学者ジェームズ・スミソンの遺産をもとに、「知識の向上と普及」を目的としてつくられた。19の博物館と研究センターからなる、科学、産業、技術、芸術、自然史の博物館群・教育研究機関複合体。
ナショナル・ギャラリー: 1937年、銀行家アンドリュー・メロンが、美術館設立のための基金と美術コレクションを政府に寄贈。
◆美術史の方法論I 時系列で整理する:
・画業=制作年順に理解する・同時代=多様な傾向/主要な動向/地域ごとの違い
・さまざまな美術館に所蔵される美術作品を頭の中で整理し直す= 「空想美術館」(A. マルロー)
・美術史研究の成果→展覧会
1. ビザンティン派の画家《湾曲した玉座の聖母》、13世紀、テンペラ・板、84×53.5cm、ナショナル・ギャラリー、アンドリュー・W・メロン・コレクション
2-1. ヤン・ファン・エイク《受胎告知》、1434/36年頃、油彩・板(カンヴァスに移行)、90.2×34.1cm、ナショナル・ギャラリー、アンドリュー・W・メロン・コレクション
2-2. ヤン・ファン・エイク《受胎告知》(部分図) 「寺院を壊すサムソン」、「ゴリアテを倒すダビデ」
3. ベアト・アンジェリコ、フラ・フィリッポ・リッピ《東方三博士の礼拝》、1440/60年、テンペラ・板、直径137.3cm、ナショナル・ギャラリー、サミュエル・H・クレス・コレクション
4-1. レオナルド・ダ・ヴィンチ《ジネヴラ・デ・ベンチの肖像》、1474/78年頃、油彩・板(カンヴァスに移行)、38.1×37cm、ナショナル・ギャラリー、アンドリュー・W・メロン・コレクション
4-2. レオナルド・ダ・ヴィンチ《ジネヴラ・デ・ベンチの肖像》(裏面)
5. ティツィアーノ《鏡を見るヴィーナス》、1555年頃、油彩・カンヴァス、124.5×105.5cm、ナショナル・ギャラリー、アンドリュー・W・メロン・コレクション
6. フェルメール《天秤を持つ女》、1664年頃、油彩・カンヴァス、39.7×35.5cm、ナショナル・ギャラリー、ウィデナー・コレクション
7. フラゴナール《読書する少女》、1770年頃、油彩・カンヴァス、81.1×64.8cm、ナショナル・ギャラリー、メロン・ブルース夫人寄贈―父アンドリュー・W・メロンの思い出に
8. アングル《システィーナ礼拝堂の教皇ピウス7世》、1814年、油彩・カンヴァス、74.5×92.7cm、ナショナル・ギャラリー、サミュエル・H・クレス・コレクション
9-1. マネ《鉄道》、1873年、油彩・カンヴァス、93.3×114.5cm、ナショナル・ギャラリー、ホーレス・ハヴェマイヤー寄贈―母ルイジーヌ・W・マイヤーを記念して
9-2. マネ《鉄道》/《オランピア》
10. ピカソ《サルタンバンクの家族》、1905年、油彩・カンヴァス、212.8×229.6cm、ナショナル・ギャラリー、チェスター・デイル・コレクション
・ワシントン、ナショナル・ギャラリー 展示室風景(1)、(2)、(3)
◆まとめ
・ワシントンDC=民主主義の都
・ジェームズ・スミソン、アンドリュー・メロンの寄付
・ナショナル・ギャラリー
・美術用語:テンペラ、受胎告知、ロココ美術
・美術史の方法論:時系列で整理する、空想美術館
作家一覧
1.ヤン・ファン・エイク(1387-1441)Jan Van Eyck
2.ベアト・アンジェリコ(フラ・アンジェリコ)(1387/1400-1455)Beato Angelico / Fra Angelico
3.フラ・フィリッポ・リッピ(1406-1469)Fra Filippo Lippi
4.レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)Leonard da Vinci
5.ティツィアーノ(1490頃-1576)Tiziano
6.ヨハネス・フェルメール(1632-1675)Johannes Vermeer
7.ジャン・オノレ・フラゴナール(1732-1806)Jean Honoré Fragonard
8.ドミニク・アングル(1780-1867)Jean Auguste Dominique Ingres
9.エドゥアール・マネ(1832-1883)Édouard Manet
10.パブロ・ピカソ(1881-1973)Pablo Picasso
◆開催中の展覧会案内
会場:国立新美術館(東京、六本木)
会期:6月8日〜9月5日
http://www.ntv.co.jp/washington/index.html (2010/7/6)
会場:山口県立美術館 会期:7月5日〜9月4日
http://www.yma-p.jp/index.html (2010/7/6)