期末試験問題概略告知
一、西欧美術史について基礎的な知識を問う/○×問題/一〇問/各三点(三〇点)
二、美術館と代表作の正しい組み合わせを問う/選択肢あり/一〇問/各 二点(二〇点)
三、画家・彫刻家と活躍した時代(15世紀〜20世紀)の正しい組み合わせを問う/選択肢あり/一〇問/各二点(二〇点)
四、美術史の方法論について、この講義を通してあなたが学んだ内容を整理して述べなさい。/論述問題・課題あり/字数制限なし/三〇点
成績評価方法
試験:一〇〇点満点×〇.七(計七〇点)
課題レポート:一〇点
出席:一二回=一二点(欠席毎マイナス一点 例:欠席三回=出席点九点)
※最初の一回をカウントしない
授業態度等の調整点:全回出席者にプラス二点
そのほか授業への参加度をオピニオンシートの回答等をもとに六〜一〇点の範囲で加算
美学・美術史概論U試験問題
実施日時 二〇一一年七月二十五日(月)
10時20分〜11時50分(90分)
(各三点、計三〇点)
一、次に示される(1)〜(10)の短文のうち、内容の正しいものに○印を、誤ったものに×印をそれぞれ解答用紙の各欄に記せ。
(1)十五世紀を初期ルネサンス、一五〇〇〜二〇/三〇年までを盛期ルネサンスと呼ぶ。
(2)都市、自然、地誌、時間概念、抽象概念などを人間の姿によって表わしたものを擬人像と呼ぶ。
(3)東方三博士の名はそれぞれガスパール、バルタザール、メルキオールで、老人、中年、若者の三世代に描き分けられる。
(4)十七世紀に流行したヴァニタスは、永遠の神の世界に対してこの世のむなしさを説く概念である。
(5)十八世紀の末に起ったギリシア・ローマ的美術への回帰運動を新古典主義と呼ぶ。
(6)十九世紀半ばのフランスに盛んになった現実社会に取材する芸術をロマン主義と呼ぶ。
(7)イコノロジーは、人物を同定するためのアトリビュート、主題を同定するための登場人物やモティーフ、特定の概念を表す象徴・アレゴリー等々、美術作品の意味の約束事の体系とそれを研究する学問である。
(8)崇高とは、巨大な岩山など人間のスケールを超えたものの壮大さやそれが喚起する恐怖感など、必ずしも心地よいとはいえない感覚を一つの美的体験としてとらえたものである。
(9)洗礼者ヨハネは、駱駝の毛皮を身にまとった隠者の姿で表わされたり、聖母子とともにイエスよりやや大きい幼児として描かれる。
(10)大天使ミカエルが聖母マリアに、彼女が神の子を身ごもったことを告げる場面を「受胎告知」と呼ぶ。
(各二点、計二〇点)
二、次に示される(A)〜(J)の作品について、あとの(ア)〜(コ)の選択肢より所蔵先を選んで解答用紙に記し、正しい組み合わせを完成させよ。
(A)ネフェルトイティ王妃胸像 (B)レオナルド・ダ・ヴィンチ《受胎告知》 (C)ラファエロ《アテネの学堂》
(D)ブロンズィーノ《愛の寓意》 (E)エル・グレコ《受胎告知》
(F)ダヴィッド《皇帝ナポレオン一世と皇妃ジョセフィーヌの戴冠》 (G)ミレイ《オフィーリア》
(H)マネ《オランピア》 (I)クリムト《ベートーヴェン・フリーズ》 (J)フランツ・マルク《虎》(ア)ヴァチカン美術館 (イ)ウフィツィ美術館(フィレンツェ) (ウ)オルブリヒ分離派館(ウィーン)
(エ)レンバッハハウス美術館(ミュンヘン) (オ)新美術館(ベルリン) (カ)ルーヴル美術館(パリ)
(キ)オルセー美術館(パリ) (ク)ナショナル・ギャラリー(ロンドン) (ケ)テート・ブリテン(ロンドン)
(コ)プラド美術館(マドリード)
(各二点、計二〇点)
三、次に示される(a)〜(j)の画家・彫刻家について、あとの(1)〜(6)の選択肢より彼らが活躍した時代を選んで解答用紙に記し、正しい組み合わせを完成させよ。
(a)フィンセント・ファン・ゴッホ (b)レンブラント・ファン・レイン (c)ヨハネス・フェルメール
(d)エドゥアール・マネ (e)ジャン=フランソワ・ミレー (f)ディエゴ・ベラスケス
(g)ピーテル・ブリューゲル (h)フランシス・ベーコン (i)ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ
(j)アントニオ・デル・ポライウォーロ(1)十五世紀 (2)十六世紀 (3)十七世紀 (4)十八世紀 (5)十九世紀 (6)二十世紀
(三〇点)
四、美術史の方法論について、この講義を通してあなたが学んだ内容を整理して述べなさい。
評価基準は、秀=一〇〇〜九〇、優=八九〜八〇、良=七九〜七〇、可=六九〜六〇、不可=五九〜〇である。本試験の結果をもとに各自の出席数による調整点等を加算したものを評点とする。また、四の解答のうち優れたものは、試験問題を蓄積し、今期以後の学生の参考に供するため、ウェブ上で公開する予定である。
・解答例(要認証)