そのほか非欧米圏の国際美術展(二)
イスタンブール


・配布資料:「イスタンブール・ビエナリ 関連資料抜粋


1.トルコの歴史

ヨーロッパとアジアの結節点

首都=アンカラ

公用語=トルコ語

面積=81万4758km2(日本の2倍強)

人口=7058万6256人(2007年) 〈スライド〉

BC2000年頃 イオニア文明始まる
BC 333年 アレキサンドロス大王、小アジア征服
BC 312年 セレウコス朝成立
BC 64年 ローマ帝国がセレウコス朝を滅ぼす
330年 コンスタンティヌス帝、コンスタンティノープル遷都 
395年 ローマ帝国、東西に分裂
636-639年 アラブ軍、ビザンツ領へ進出、シリア、エジプト陥落
1071年 マラズギルトの戦いでセルジューク朝にビザンツ軍大敗
1096年 第1回十字軍、進軍開始
1204年 第4回十字軍、コンスタンティノープル占領、ラテン王国建設
1261年 ニカイア帝国、コンスタンティノープル奪回
1299年 オスマン朝成立(首都ブルサ→エディルネ→イスタンブール)
1453年 コンスタンティノープル陥落、ビザンツ帝国滅亡
1876年 ミドハト憲法発布、ミドハト・パシャ大宰相に(〜77)
1914年 第1次世界大戦にオスマン朝は同盟国側に立って参戦
1918〜22年 大戦で敗北、独立宣言して祖国解放戦争で勝利
1923年 ムスタファ・ケマル初代大統領に就任

出典:『地球の歩き方 E03 イスタンブールとトルコの大地』(ダイヤモンド・ビッグ社、2009年)、39頁。


アヤソフィア博物館(ハギア・ソフィア)(内部)

アヤソフィア博物館内部のモザイク画

聖母マリアとキリストと洗礼者ヨハネ(部分1)(部分2)

カリグラフィーの円盤

メッカの方向を示すミフラープ

スルタンアフメット・ジャーミィ(ブルー・モスク)(天井装飾)(内部)

国立考古学博物館

エフェス出土《オケアヌス像》ほか

肖像彫刻

テオドシウス1世のオベリスク

イスタンブール近代美術館 ※2004年12月開館


2.第11回国際イスタンブール・ビエナリ(2009年)

会期:2009年9月12日〜11月8日

会場:イスタンブール市内各所 〈地図〉〈会場建物〉

―アントレポ・ユチュ
―フェリキョイ・ルム・オクル
―テュテュン・デポス

テーマ:人は何で生きるか

参加国数:40カ国

出品作家数:70人(組)

展覧会企画:ホワット、ハウ・アンド・フォー・フーム/ワイ(何を、いかにして、誰のために/なぜ)

1. トレヴォル・パグレン(アメリカ)《天体(イスタンブール)》(部分) 2009年

2. シャハブ・フォトゥイ(イラン)《原爆シェルターの習作(No. 137)》 2005-09年

3. マリナ・ラプルシュキナ(ベラルーシ)《大統領のプラットフォーム》 2007年

4. ユクセル・アルスラン(トルコ)《階級》 1971年

5. ジヌース・タギザデー(イラン)《おやすみ》 2009年

6. イシュル・エリカヴク(トルコ)《ギュル》 2007年

7. アヴィ・モグラビ(イスラエル)《Z32》 2008年

「教室」での展示風景


3.まとめ

 ・国際美術展の予算

―美術館の企画展予算の約10倍

―ほぼ無償で参加する美術家

―企画者への支払いもそれ程高くはない

―社会的意義や文化的使命

 ・「非欧米圏」

―近代化にあたり、欧米的な社会制度等を受け入れてきた

―文化的には、欧米圏へ素材や手法を供給した面も

―「伝統」と括られる非欧米圏の文化

―「生存のための課題」の同時代的普遍性と地域的特殊性