ジャルディーニの歴史と現在


1.ジャルディーニの歴史

第1回展(1895年)の参加国15カ国

オーストリア、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、ノルウェー、オランダ、スペイン、スウェーデン、スイス、ハンガリー、ロシア、アメリカ

 ◆パヴィリオン建設史

1895年 美術宮(1)建設
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1907年 ベルギー館(2)建設
1909年 ハンガリー館(3)、イギリス館(4)、バイエルン館(5)建設
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1912年 フランス館(6)、スウェーデン館(7)建設
1914年 ロシア館(8)建設
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1922年 スペイン館(9)建設
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1926年 チェコスロバキア館(10)建設
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1930年 アメリカ館(11)建設
1932年 デンマーク館(12)、ヴェネツィア工芸館(13)建設。工芸館両脇にスイス館(14)、ポーランド館(15)開館
1934年 オーストリア館(16)、ギリシア館(17)建設
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1938年 工芸館両翼を拡張してユーゴスラビア館(18)、ルーマニア館(19)開館
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1952年 新スイス館(20)、イスラエル館(21)建設
1954年 ベネズエラ館(22)建設
1956年 フィンランド館(23)、日本館(24)建設
1958年 カナダ館(25)、ウルグアイ館(26)建設
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1962年 北欧館(27)建設
1964年 ブラジル館(28)建設
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1988年 オーストラリア館(29)建設
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1995年 韓国館(30)建設

 ・展示室の拡張(第1回展〜第3回展)

 ・美術宮からイタリア館へ

 ◆地域別に見たジャルディーニの国別館数

欧州:19 /オーストリア、ベルギー、チェコスロバキア、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イギリス、ギリシア、ハンガリー、オランダ、ポーランドルーマニア、ロシア、セルビア、スペイン、スウェーデン、スイス

下線は第1回展に参加していなかった国

北米:2/カナダ、アメリカ

中南米:2/ブラジル、ベネズエラ

アジア:2/日本、韓国

中東:1/イスラエル

アフリカ:1/エジプト

オセアニア:1/オーストラリア


2.ジャルディーニの現在

第54回展の会場図面(ジャルディーニ)

ジャルディーニ

1. 中央館:ジョシュ・スミス(アメリカ合衆国)《照明/国家群》

2. マウリツィオ・カテラン(イタリア)《他者たち》

3. オランダ館「オペラ・アペルタ(開かれた作品)」(1)(2)

4. スイス館トーマス・ヒルシュホルン《抵抗の水晶》(1)(2)(3)(4)(5)(6)

5. 韓国館李庸白(イ・ヨンベク)《ピエタ―自己嫌悪》(1)(2)

李庸白《天使兵》(部分)

6. イギリス館マイク・ネルソン《商家》(1)(2)(3)

7. アメリカ館ジェニファー・アローラ&ギレルモ・カルサディーヤ《陸上競技》

ジェニファー・アローラ&ギレルモ・カルサディーヤ《フライト中の身体(デルタ航空)(1)(2)

ジェニファー・アローラ&ギレルモ・カルサディーヤ《フライト中の身体(アメリカン航空)》(1)(2)

8. ポーランド館ヤエル・バルタナ《…そしてヨーロッパは愕然とするだろう》(1)(2)

9. ギリシア館ディオハンディ《改修の向こうに》


3.まとめ

 ・ジャルディーニの歴史

―ヨーロッパ、北米、中南米、アジア、中東、アフリカ、オセアニアの全地域を網羅

―1895年参加の欧米15カ国が中心

―1995年の韓国館(30番目の国別館)を最後とする

―2006年にアルセナーレ地区に新イタリア館が開館して以降、新たな国別館が開館中

 ・美術における主導的地位

―ヨーロッパで始まった「国際」美術展

―国別参加方式と国毎に異なる文化予算の問題

―印象派、キュビスム、ポップ・アートが流行した時代とグローバルでマルチカルチュラルな現代の文化状況