第八講 ヴェネツィア・ビエンナーレ第56回国際美術展(6)並行展部門


1.並行展の3形態:個展

1. 江衡(ジャン・ヘン)「地獄への高速道路」(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)

 ヴェネツィア地図(14)


2.並行展の3形態:グループ展

2. 「カントリー」展:アボリジニ・アーティスト初の公式参加(オーストラリア館等のグループ展の一作家等の例を除いて)

 ヴェネツィア地図(4)

3. ジョルジャ・セヴェリ《世界を熱愛する》

4. カティ・ワード、ルース・ベイツ、ムヌパ・バトラー、ナンシー・カーネギー、ジョルジャ・セヴェリ《カパルリク》(1)(2)

5. ワーライルティ・アーティスツ(1)(2)

6. ジョアン・ナゴマラ「砂絵」

7. ガランバン(1)(2)


3.並行展の3形態:非国家主体

8. 呉天章(ウー・ティエンチャン)「サヨナラは言わない」

 ヴェネツィア地図(43)

※中国の公式参加(2003年)に合わせて、2001年以降は「台湾館」から「台北市立美術館」として並行展部門に参加している

9. 呉天章《さらば、春秋館》(1)(2)

10. 呉天章《私たちの鼓動は1つ》 2001-15年

11. 呉天章《隘路を探る盲人たち》 2008-15年

12. 呉天章《最愛の人》 2013-15年


非国家主体(non-state actor)
  ≠非政府主体(NGO: Non Govermental Oraganization)

・国家として国際社会に認められていない「国」:台湾、パレスチナ、クルドなど


4.まとめ

 ・並行展の3形態

―個展:作家のプロモーションを行う
―グループ展:複数のアーティストの作品で企画
―非国家主体:国別参加制度から除外された「国」

 ・国別参加制度再考

―国際美術展の国別参加部門には存在意義が認められる
―受賞制度は観客にとって参考になる
―並行展部門は賞選考の対象外
―国別参加部門と「並行」して非国家主体の展示を見比べることが可能