ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画
1. ドラッカー・コレクション展の概要
企画展/巡回展 会場写真
会期:2015年10月30日〜12月6日
・前期:10/30〜11/15
・後期:11/17〜12/6
会場:山口県立美術館
主催:ドラッカー・コレクション展山口実行委員会(山口県立美術館、朝日新聞社、yab山口朝日方法)、日本経済新聞社
後援:アメリカ大使館
協力:ドラッカー・インスティテュート、日本航空
巡回終了
・千葉市美術館 5/19〜6/28
・長野県信濃美術館 7/11〜8/23
◆巡回展
・海外等からの借用によって集められた作品の集合(=展覧会)を、2つ以上の離れた地域に存在する美術館で順次紹介する展覧会の形式
・海外所蔵先と日本との間の往復の輸送費や保険料、カタログ印刷費等を「共通経費」として開催館同士で分担することにより、一館あたりの経済的負担を軽減することが可能
・同程度の会場規模を持つこと、他の展覧会の会期とのスケジュール調整が必要
・会場によって出品作品に変更がある
・大手新聞社が参加し、海外との連絡調整を行うことがある
◆「マネジメントの父」ピーター・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker, 1909-2005) スライド
The Practice of Management(1954, 邦訳:『現代の経営』)
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(2009年12月)
2010年12月より漫画連載(『スーパージャンプ』)
2011年4-5月アニメ放映
2011年6月映画化
◆構成
序章 日本美術との出会い
1章 1960年代、初期の収集
2章 室町水墨画
3章 水墨の花と鳥 動物画の魅力
4章 聖なる者のイメージ
5章 禅画 江戸のカウンターカルチャー
6章 文人画の威力
終章 書斎に吹く風 クレアモントのドラッカー
2. 出品作品と展示風景
序章 日本美術との出会い
・清原雪信《芙蓉図》 江戸時代
1. 清原雪信《芙蓉図》、江戸時代、絹本着色、74.5×31.3 cm
1章 1960年代、初期の収集
・如水宗淵《柳堤山水図》 室町時代
2. 伝文成《十牛図》、室町時代、紙本墨画 双幅、各67.0×18.0 cm
・雪村周継《月夜独釣図》 室町時代
3. 雪村周継《月夜独釣図》、室町時代、紙本墨画淡彩、25.1×47.5 cm
2章 室町水墨画
・牧松《山水図》 室町時代
・鉄舟徳済《蘭石図》 南北朝時代
4. 鑑貞《春景山水図》、室町時代、紙本墨画淡彩、47.1×31.0 cm
5. 狩野之信《秋冬山水図》、室町時代、紙本墨画淡彩、31.7×54.5 cm
3章 水墨の花と鳥 動物画の魅力
・伊藤若冲《梅月鶴亀図》 江戸時代 寛政7年(1795)
4章 聖なる者のイメージ
・筆者不詳《二十五菩薩来迎図》 鎌倉時代
・孤月周林《霊照女図》 室町時代
7. 陽月/宇野醴泉賛、《蜆子和尚図》、室町時代、紙本墨画、60.0×24.7 cm
8. 英一蝶《風流福禄寿》、江戸時代、絹本墨画着色、89.5×34.0 cm
9. 長沢芦雪《娘道成寺図》、江戸時代、紙本墨画淡彩、111.5×56.4 cm
6. 筆者不詳《法然上人絵伝断簡》、室町時代、絹本着色、30.8×48.2 cm
5章 禅画 江戸のカウンターカルチャー
・風外慧薫《達磨図》 江戸時代
・白隠慧鶴《龍杖拂子》 江戸時代
10. 白隠慧鶴《半身達磨》、江戸時代、紙本墨画、55.4×73.5 cm
6章 文人画の威力
・横井金谷《月夜山水図》 江戸時代
・中林竹洞《夏冬山水図》 江戸時代
終章 書斎に吹く風 クレアモントのドラッカー
11. 与謝蕪村《牧馬図》、江戸時代 宝暦9年(1759年)、絹本墨画着色、123.0×51.0 cm
3. まとめ
・雪舟・香月泰男コレクションの山口県立美術館(Google検索)
・巡回展
―「共通経費」による予算圧縮と事業内容の充実
―学芸員のネットワークと新聞社のネットワーク
―パッケージングとカスタマイズ
―異なる会場で展示の工夫を比較して見る楽しみ
―インターネットで出品作品の事前チェック
・美術館のコレクションと企画テーマ
―雪舟・香月泰男コレクションの山口県立美術館
―雪舟(室町時代の画僧)と室町水墨画に優品の多いドラッカー・コレクション
―自館のコレクションをより幅広いコンテキストに位置づける
―地元の観客の鑑賞力を育てる