クレオパトラとエジプトの王妃展
1. クレオパトラとエジプトの王妃展の概要
企画展/巡回展 会場写真
会期:2015年10月10日〜12月27日
会場:国立国際美術館
主催:国立国際美術館、NHK大阪放送局、NHKプラネット近畿、朝日新聞社
後援:外務省
協賛:大日本印刷、トヨタ自動車、パナソニック
制作協力:The Grimaldi Forum Monaco、ファクト・コンセプトゥール社
協力:日本航空、KLMオランダ航空、ダイキン工業現代美術振興財団
巡回済み
・東京国立博物館 平成館 7/11〜9/23
◆クレオパトラとエジプトの王妃展の章構成
第T章 王(ファラオ)をとりまく女性たち
第U章 華やかな王宮の日々
第V章 美しき王妃と女神
第W章 権力をもった王妃たち
第X章 最後の女王クレオパトラ
◆古代エジプト年表
前7000年頃 先史時代・先王朝時代
前3000年頃 初期王朝時代(第1・2王朝)
前2682年頃 古王国時代(第3〜8王朝)
前2145年頃 第1中間期(第9〜11王朝)
前2025年頃 中王国時代(第11・12王朝)
前1794年頃 第2中間期(第13〜17王朝)
前1550年頃 新王国時代(第18〜20王朝)
前1086年頃 第3中間期(第21〜25王朝)
前664年頃 末期王朝時代(第26〜31王朝)
前304年 プトレマイオス朝時代
◆出品作品の所蔵先に着目
・企画展において、@国内所蔵作を中心とする展覧会、A海外の単館コレクションに基づく展覧会、B海外の複数の美術館から借用された展覧会、C海外でしかもヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアやアジアなど大陸をまたがって複数の美術館から借用された展覧会の順に、主催者側の経費負担は増加する
・複数の美術館から借用された展覧会ほど、「一堂に集めた展覧会」としてはより一層貴重な機会と言える
・一緒に並べられる機会の少ない作品同士を比較して見ることは、実証的な研究の観点から意義が大きい
第T章 王(ファラオ)をとりまく女性たち
1. 《王妃ヘテプヘレス2世とその娘メレスアンク3世》、古王朝-第4王朝時代、メンカウラー王治世(前2514〜前2486年頃)、アル=ギザ、メレスアンク3世墓出土、石灰岩、59.3×26.5×18cm、ボストン美術館
2. 《王女たちのレリーフ》、新王国-第18王朝時代、アメンヘテプ3世治世(前1388-前1350年頃)、テーベ西岸、ケルエフ墓出土、石灰岩、52×71.5cm、ベルリン、エジプト博物館
3. 《王女イシス》、新王国-第18王朝時代、アメンヘテプ3世治世(前1388〜前1350年頃)、蛇紋岩、48.5×20×13.5cm、スイス、オルティスコレクション
4. 《青色彩文土器(魚)》 5. 《青色彩文土器(水鳥)》、新王国-第18王朝時代(前1550-前1292年頃)、52 cm/53cm、イギリス、アル・タニコレクション
第U章 華やかな王宮の日々
6. 《王妃ハトシェプスト》、新王国-第18王朝時代、トトメス2世〜ハトシェプスト女王治世(前1492〜前1458年頃)、珪質閃緑岩、15×8.5cm、ボストン美術館
7. 《テーベ市長アメンエムヘブとその妻と母》、新王国-第18王朝時代後期(前1320〜前1270年頃)、テーベ西岸、アメンエムヘブ墓出土、花崗岩、91cm、サンクトペテルブルク、エルミタージュ美術館
8. 《水鳥型化粧容器》、第3中間期-第25王朝時代(前746〜前664年頃)、石灰岩、8.2cm、スイス、ガンダーコレクション
9. 《死者の花嫁》、新王国時代(前1550〜前1069年頃)、石灰岩、16×6.4×2.6cm、スイス、ガンダーコレクション
10. 《パカレシとイシスのステラ》、新王国-第18王朝時代(前1550〜前1292年頃)、石灰岩、27×19 cm、パリ、ルーヴル美術館
11. 《後宮の長チャイリ》、新王国-第20王朝時代、ラメセス3世治世(前1182〜前1152年頃)、サッカラ、チャイリ墓出土、石灰岩、126×52×74cm、オランダ、ライデン国立古代博物館
第V章 美しき王妃と女神
12. 《ハトホル女神をかたどった柱頭》、第3中間期-第22王朝時代、オソルコン1世〜オソルコン2世治世(前925〜前837年頃)、テル・バスタ(ブバスティス)、バステト神殿出土、花崗岩、195×81cm、ロンドン、大英博物館
13. 《王妃のレリーフ》、末期王朝時代(前664-前332年)、石灰岩、51×86cm、滋賀、MIHO MUSEUM
14. 《女性神官》、第3中間期(前1069年頃〜前664年)、ブロンズ、象嵌、31.9×6.9×8.6cm、スイス、ガンダーコレクション
第W章 権力をもった王妃たち
15. 《王妃のマスク》、新王国-第18王朝時代(前1550〜前1292年頃)、カルトナージュ、24.5×20cm、マンチェスター博物館
16. 《アメンエムヘブ3世の王妃ティイのレリーフ》、新王国-第18王朝時代、アメンヘテプ3世治世(前1388-前1350年頃)、テーベ西岸、ウセルハト墓出土、石灰岩、42×39cm、ブリュッセル、王立美術歴史博物館
第X章 最後の女王クレオパトラ
17. 《クレオパトラ》、プトレマイオス朝時代、クレオパトラ7世治世(前51〜前30年頃)、ローマ出土、大理石、50×15×26cm、ヴァチカン美術館
18. 《カエサル》、ローマ時代(前27〜前20年頃)、イタリア出土、大理石、52×22×25cm、ヴァチカン美術館
19. 《アントニウス》、ローマ時代(後1世紀頃)、イタリア出土、大理石、70×49cm、ヴァチカン美術館
20. 《オクタウィアヌス》、ローマ時代(前30年頃)、ローマ出土、大理石、37×21×24cm、ロンドン、大英博物館
21. ポンペオ・ジローラモ・バトーニ《オクタウィアヌスにカエサルの胸像を示すクレオパトラ》、1775年か、油彩・カンヴァス、105×137cm、ディジョン美術館
22. アッキーレ・グリセンティ《クレオパトラの死》、1878-79年、油彩・カンヴァス、105×137cm、ブレシア市立美術館
23. ダニエル・デュコマン・ドゥ・ロクレ《クレオパトラ》、1852-53年、ブロンズ、104×181×83cm、マルセイユ美術館
3. まとめ
・出品作の所蔵先
―企画展の充実度を計る指標
―借用元の都市を確認
―将来自分でも訪ねる機会がありそうな都市/一生行くことがなさそうな都市
・歴史的事実と歴史を題材とした創作物
―歴史学と歴史小説
―近代以降の科学的知識とフィクション(想像力の産物)
―想像力の変遷としての美術史
―歴史的人物の実際とイメージの乖離