リバプール国立美術館所蔵 英国の夢―ラファエル前派展
1. 英国の夢―ラファエル前派展の概要
企画展/巡回展 会場写真
会期:2015年10月3日〜12月13日
会場:名古屋市美術館
主催:名古屋市美術館、中日新聞社
巡回終了
・新潟市美術館 7/19〜9/23
今後の巡回先
・Bunkamura ザ・ミュージアム 12/22〜2016. 3/6
・山口県立美術館 3/18〜5/8
◆章構成
T. ヴィクトリア朝のロマン主義者たち
U. 古代世界を描いた画家たち
V. 戸外の情景
W. 19世紀後半の象徴主義者たち
2. 出品作品紹介
T. ヴィクトリア朝のロマン主義者たち
1. ジョン・エヴァレット・ミレイ《いにしえの夢―浅瀬を渡るイサンブラス卿》、1856-57年、油彩・カンヴァス、125.5×171.5 cm、レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー
2. ジョン・エヴァレット・ミレイ《春(林檎の花咲く頃)》、1859年、油彩・カンヴァス、113×176.3 cm、レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー
3. アーサー・ヒューズ《聖杯を探すガラハッド卿》、1870年に最初の出品、油彩・カンヴァス、113×167.6 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
4. ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ《シビラ・パルミフェラ》、1865-70年、油彩・カンヴァス、98.4×85 cm、レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー
U. 古代世界を描いた画家たち
5. ローレンス・アルマ=タデマ《打ち明け話》、1869年、油彩・パネル、55.3×37.6 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
6. フレデリック・レイトン《書見台での学習》、1877年、油彩・カンヴァス、63.1×72.7 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー(サドリー・ハウスで展示)
7. フレデリック・レイトン《ペルセウスとアンドロメダ》、1891年、油彩・カンヴァス、235×129.2 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
8. エドワード・ジョン・ポインター《テラスにて》、1889年に最初の出品、油彩・パネル、59.5×42.2 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
9. アルバート・ジョゼフ・ムーア《夏の夜》、1890年に最初の出品、油彩・カンヴァス、132×228.5 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
10. ハーバート・ジェイムズ・ドレイパー《イカロス哀悼》、1898年、油彩・パネル、48.4×41.6 cm、レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー
V. 戸外の情景
11. ジョージ・プライス・ボイス《サリー州アビンジャー近くの砂採集場》、1866-67年、水彩、グワッシュ・紙、20.7×28.8 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
12. ウィリアム・ホルマン・ハント《イタリア人の子ども(藁を編むトスカーナの少女)》、1869年、油彩・カンヴァス、52.1×49.1 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
13. ジョン・ラスキン《旧コニストン・ホール》、1878年、水彩・紙、11.2×16 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
14. フレデリック・ケイリー・ロビンソン《バルコニー》、1920年、水彩・紙、40.5×40.5 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
W. 19世紀後半の象徴主義者たち
15. ジョージ・フレデリック・ワッツ《希望》のためのスケッチ、1877-86年頃、油彩・パネル、66×53.3 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
16. エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ《フラジオレットを吹く天使》、1878年、水彩、グワッシュ、金彩・紙、74.9×61.2 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー(サドリー・ハウスで展示)
17. ジョン・ロダム・スペンサー・スタナップ《楽園追放》、1900年に最初の出品、テンペラ・カンヴァス、136×176.8cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
18. ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス《エコーとナルキッソス》、1903年、油彩・カンヴァス、109×189 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
19. エレノア・フォーテスク=ブリックデール《小さな召使い(乙女エレン)》、1905年に最初の出品、油彩・カンヴァス、90.8×57 cm、ウォーカー・アート・ギャラリー
◆リバプール国立美術館
公式サイト<http://www.liverpoolmuseums.org.uk/>(2015/12/15) スライド
1. 国際奴隷博物館
2. レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー
3. 海事博物館
4. リバプール博物館
5. サドリー・ハウス
6. ウォーカー・アート・ギャラリー
7. 世界博物館
◆美術用語 ラファエル前派
◆リバプール国立美術館コレクションの歴史
1848年 ラファエル前派結成
1877年 ウォーカー・アート・ギャラリー設立
→同時代の絵画を展示する会場としてスタート
→リバプール・アカデミー、パトロンらの協力でラファエル前派を収集
→リバプール秋季展覧会からの購入でヴィクトリア朝時代の絵画が充実
→国際港、貿易拠点として繁栄し、企業家からの寄贈によって作品増加1922年 レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー設立
→ウィリアム・ヘスカス・リーヴァー、石鹸事業で財を築く
→石鹸販売用の広告素材としての絵画購入から有名画家へ
→リーバ・ブラザーズから「ユニリーバ」へ成長1925年 リーヴァー他界、1万2千点の作品を同ギャラリーへ遺贈
? サドリー・ハウス公開
→造船で財を成したジョージ・ホルト(1825-1896)の自宅
参照:サンドラ・ペンキス「メッセージ」、 『リバプール国立美術館所蔵 英国の夢
ラファエル前派展』図録
(アルティス、2015年)、(6頁)
3. まとめ
・コレクションの歴史
―購入、寄贈、遺贈、寄託
―コレクションの出発点(=母体)と成長
―常設展示の入れ換えと充実
―分館の設立や展示室の増設(=美術館の成長)
・コレクションによる都市像
―文化を下支えする経済力
―コレクションを形成する購買力
―19世紀に造船業と国際交易で栄えたリバプール(ラファエル前派とヴィクトリア朝絵画)
―15世紀に大内氏の下で栄えた山口(室町水墨画)