マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展


1. マルモッタン・モネ美術館所蔵―モネ展の概要

企画展/巡回展/コレクション展 会場写真
会期:2015年12月22日〜2016年2月21日 ※ 《印象、日の出》の展示は2/4〜21
会場:福岡市美術館
主催:福岡市美術館、マルモッタン・モネ美術館、FBS福岡放送、読売新聞社
後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本
特別協賛:大成建設
協賛:第一生命、光村印刷、損保ジャパン日本興亜、ふくおかファイナンシャルグループ、第一交通産業、マリンハイドロテック、(公財)福岡文化財団
協力:エールフランス航空、KLMオランダ航空、日本通運
企画協力:NTVヨーロッパ

 巡回終了

・東京都美術館 2015.9/19〜12/13

 今後の巡回先

・京都市美術館 2016.3/1〜5/8
・新潟県立近代美術館 6/4〜8/21


章構成

 ジョルジュ・ド・ペリオ・コレクションの傑作

《印象―日ノ出》
《テュイルリー公園》
《ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅》

 モネの遺産―マルモッタン美術館のミシェル・モネ・コレクション

1. 家族の肖像
2. 若き日のモネ
3. 収集家としてのモネ
4. モティーフの狩人
5. 睡蓮と花―ジヴェルニーの庭
6. 最晩年の作品


コレクション展

単一の美術館の収蔵作品を紹介する展覧会。特殊な例として、古いコレクションが解体されて、現在、複数の美術館に分かれて所蔵されている場合、それらを再構成して紹介することがある

単一の美術館から一括借用した作品で展覧会を構成するため、複数の美術館から数点ずつ作品を借用する場合と比べて、輸送費・保険料等の経済的負担を軽減することが可能

・常設展示を常態としている欧米の美術館からの借用の場合、美術館の改修工事等で「門外不出の名品」が借用可能な機会に開催される

・コレクションの知名度個性が開催成否の鍵


2. ジョルジュ・ド・ペリオ・コレクションの傑作

1. クロード・モネ《印象―日の出》、1872年、油彩・カンヴァス、50×65cm、マルモッタン・モネ美術館

2. クロード・モネ《テュイルリー公園》、1876年、油彩・カンヴァス、54×73cm、マルモッタン・モネ美術館

3. クロード・モネ《ヨーロッパ橋、サン=ラザール橋》、1877年、油彩・カンヴァス、65×81cm、マルモッタン・モネ美術館


3. モネの遺産―マルモッタン美術館のミシェル・モネ・コレクション

 1. 家族の肖像

4. ピエール=オーギュスト・ルノワール《クロード・モネ夫人の肖像》、1873年、油彩・カンヴァス、58×48.5cm、マルモッタン・モネ美術館

5. クロード・モネ《ジャン・モネの肖像》、1880年、油彩・カンヴァス、47×38cm、マルモッタン・モネ美術館

6.ポール・ポーラン《クロード・モネ》、1910年、石膏、59×41cm、マルモッタン・モネ美術館

 2. 若き日のモネ

7. クロード・モネ《演劇界の小パンテオン》、1860年、鉛筆、グアッシュによるハイライト・茶色の紙、34×48cm、マルモッタン・モネ美術館

8. クロード・モネ《女性の頭部》、1862-63年、油彩・カンヴァス、52×41cm、マルモッタン・モネ美術館

 3. 収集家としてのモネ

9. ウジェーヌ・ドラクロワ《エトルタの断崖、馬の脚》、1838年、水彩・紙、15×20cm、マルモッタン・モネ美術館

10. ヨハン・バルトルト・ヨンキント《ラ・コート=サン=タンドレからル・グラン=ランへ向かう道》、1880年、水彩・紙、15.5×24cm、マルモッタン・モネ美術館

11. オーギュスト・ロダン《牧神とニンフ》、1886年頃、石膏、34×25cm、マルモッタン・モネ美術館

12. ポール・シニャック《グロワ島からのマグロ漁船の出帆》、1923年、水彩・紙、28×38cm、マルモッタン・モネ美術館

 4. モティーフの狩人

13. クロード・モネ《ドルチュアクアの城》、1884年、油彩・カンヴァス、92×73cm、マルモッタン・モネ美術館

14. クロード・モネ《プールヴィルの海岸、日没》、1882年、油彩・カンヴァス、60×73cm、マルモッタン・モネ美術館

15. クロード・モネ《オランダのチューリップ畑》、1886年、油彩・カンヴァス、54×81cm、マルモッタン・モネ美術館

16. クロード・モネ《ヴェルヴィの橋》、1889年、油彩・カンヴァス、65.4×92.5cm、マルモッタン・モネ美術館

17. クロード・モネ《クルーズ川の渓谷、夕暮れの効果》、1889年、油彩・カンヴァス、65×81cm、マルモッタン・モネ美術館

 5. 睡蓮と花―ジヴェルニーの庭

18. クロード・モネ《睡蓮》、1903年、油彩・カンヴァス、73×92cm、マルモッタン・モネ美術館

19. クロード・モネ《睡蓮》、1907年、油彩・カンヴァス、100×73cm、マルモッタン・モネ美術館

20. クロード・モネ《キスゲの花》、1914-17年、油彩・カンヴァス、150×140.5cm、マルモッタン・モネ美術館

21. クロード・モネ《睡蓮》、1916-19年、油彩・カンヴァス、200×180cm、マルモッタン・モネ美術館

 6. 最晩年の作品

22. クロード・モネ《しだれ柳》、1918-19年、油彩・カンヴァス、100×120cm、マルモッタン・モネ美術館

23. クロード・モネ《しだれ柳》、1918-19年、油彩・カンヴァス、100×100cm、マルモッタン・モネ美術館

24. クロード・モネ《日本の橋》、1918-24年、油彩・カンヴァス、89×116cm、マルモッタン・モネ美術館

25. クロード・モネ《日本の橋》、1918-19年、油彩・カンヴァス、74×92cm、マルモッタン・モネ美術館

26. クロード・モネ《バラの小道》、1920-22年、油彩・カンヴァス、92×89cm、マルモッタン・モネ美術館

27. クロード・モネ《バラの小道、ジエヴェルニー》、1920-22年、油彩・カンヴァス、89×100cm、マルモッタン・モネ美術館


美術用語 印象主義


クロード・モネ(1840-1966)略年譜

1840年 11月14日、パリに生まれる 
1857年 17歳 この頃、多くのカリカチュアを描き人気を博す
1865年 25歳 サロン初入選
1870年 30歳 普仏戦争の徴兵を避けて、ロンドンへ移住
1874年 34歳 第1回印象派展。デュラン=リュエルを介してオシュデが《印象―日の出》購入
1883年 43歳 ジヴェルニーへ移住
1889年 49歳 ロダンと2人展を開催
1893年 53歳 シカゴ万博で展示。国際的に評価が高まる
1901年 61歳 睡蓮の池の拡張工事
1908年 68歳 眼に異常を感じ始める。ヴェネツィア旅行
1912年 72歳 白内障と診断される
1923年 83歳 右目の手術
1926年 86歳 ジヴェルニーの自宅で死去

参照: 「モネ関連略年譜」『マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展』図録(日本テレビ放送網、2015年): 146-148頁。


4. まとめ

 ・コレクション展

―美術館の収集方針とコレクションの特色

―コレクションを代表する名品と関連作品

―巡回によるコレクションの「活用」

―常設展を中心とする欧米の美術館

―常設されている作品の一部と多くの収蔵庫作品

 ・代表作、初期作品、晩年の作品

―いわゆる「代表作」は画家のキャリアの初期に多い

―「若年天才論」

―変化と革新に着目する「美術史」

―初期作品―キャリアを開始時の時代背景、萌芽的要素

―晩年の作品―画家の到達点、芸術家としての生き様の証