<第二講> あいちトリエンナーレ2010


1.あいちトリエンナーレ2010 概要 スライド

会期: 2010年8月21日〜10月31日(72日間)
会場:愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、長者町会場、納屋橋会場、中央広小路ビル、オアシス21、七ツ寺共同スタジオ、名古屋城 会場地図
主催:あいちトリエンナーレ実行委員会
テーマ:都市の祝祭(Arts and Cities)
芸術監督:建畠晢(国立国際美術館館長)
参加アーティスト:24カ国・地域131組
作品数:208作品
来場者数:572,023人
事業費:1,207,537千円(平成20-22年度)


キュレーター・チーム

芸術監督
 建畠晢(国立国際美術館館長)

キュレーター
 ピエル・ルイジ・タッツィ(美術批評家、インディペンデント・キュレーター)
 ヨヘン・フォルツ(インオティム現代美術センターディレクター)
 拝戸雅彦(愛知県美術館主任学芸員)
 笠木日南子(名古屋市美術館学芸員)
 越後谷卓司[映像担当](愛知県文化情報センター主任学芸員)
 唐津絵理[パフォーミング・アーツ担当](愛知県文化情報センター主任学芸員)

ゲスト・キュレーター
 エマニュエル・ドゥ・モンガソン(インディペンデント・キュレーター)

 ※そのほか、アソシエイト・キュレーター、アシスタント・キュレーター、エデュケーターなど

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主催者構成

主催:あいちトリエンナーレ実行委員会、愛知芸術文化センター、名古屋市美術館

特別協力:国際交流基金

後援:文化庁、オーストラリア大使館、ベルギー王国大使館、ベルギーフランドル交流センター、東京日仏学院

助成:財団法人地域創造、芸術文化振興基金、Australia Council for the Arts、CULTURESFRANCE、Bundesministerium für Unterricht, Kunst und Kultur、オーストリア大使館/オーストリア文化フォーラム、STATE CORPORATION FOR SPANISH CULTURAL ACTION ABROAD (SEACEX)、ブリティッシュ・カウンシル、社団法人私的録音補償金管理協会(sarah)、フランス大使館、公益財団法人三菱UFJ信託芸術文化財団、Mexico Conaculta、ドイツ文化センター(京都)、財団法人東海テレビ国際基金、Arts Council England、関西日仏交流会館 ヴィラ九条山、La Republique et Canton de Geneve、La Ville de Geneve、Pro Helvetia、Ville de Lille、La Fondazione del Collegio Artistico Venturoli di Bologna


2.愛知芸術文化センター

オアシス21(左)と愛知芸術文化センター(右)

1. 草間彌生(1929- )《真夜中に咲く花》

2. 蔡國強(ツァイ・グオチャン, 中国, 1957- )《晝夜》(1)(2)

3. 張洹(ジャン・ホァン, 中国, 1965- )《ヒーロー No. 2》(1)(2) 2009年

4. 三沢厚彦+豊嶋秀樹(1961- /1971- )《Animals and the Mountain 》(部分:猿と鹿蝙蝠犬と蝙蝠ペガサス

5. フィロズ・ムハマド(バングラデシュ, 1974- )《Sucker’wfp21》(1)(2)

6. 宮永愛子(1974- )《結―ゆい― 》(1)(2)(3)

キッズトリエンナーレ(1)(2)

7. ラ・リボット(スペイン, 1962- )《Laughing Hole》(1)(2)(3)(4)

8. 平田オリザ+石黒浩研究室(1962- /1963- )「ロボット版 森の奥」(開演前)

オアシス21

9. 草間彌生《命の足跡2010》


3.長者町会場 会場地図

10. 渡辺英司(1961- )《名称の庭―御園》(1)(2)

ナウィン・ラワンチャイクンの壁画(除幕前)

11. 草間彌生《水玉プリウス》

12. ナウィン・ラワンチャイクン(タイ, 1971- )《長者町ゑびすパーティ with NAVIN》(1)(2)(3)

13. 大山エンリコイサム(1983- )「長者町壁画プロジェクト」(1)(2)

14. トーチカ(1978- /1978- )

15. 小栗沙弥子(1978- )《Works for FUKINUKE》(1)(2)

16. 渡辺英司+トーマス・A・クラーク&ローリー・クラーク《蝶の名前/名前の蝶》(1)(2)

17. 淺井裕介(1981- )《室内森/土の話》(1)(2)

18. 西野達(1960- )《ころがる愛知》


4.名古屋市美術館 会場地図

名古屋市美術館

19. オー・インファン(韓国, 1964- )《人と人が出会う場所(名古屋)》(1)(2)

20. 塩田千春(1972- )《不在との対話》(1)(2)

21. 島袋道浩(1969- )《きみは魚をさばけるか? 漁村美術の現在》(1)(2)

22. 島袋道浩《タコ石》

23. 島袋道浩「漁村美術のこれまで―特別展示:安井仲治の写真」


5.中央広小路ビル 会場地図

24. ピップ&ポップ(オースラトリア, 1972- /1981- )《ハッピースカイドリーム》(1)(2)(3)(4)(5)


都市の祝祭―5つの特徴

1 .祝祭性
 スペクタクルな作品/街や地域に溶け込んだ展示・パフォーマンス

2 .先端性
 世界初、日本初紹介

3 .複合性
 現代美術、パフォーミング・アーツ、オペラなど

4 .国際性
 24の国と地域

5. 普及・教育
 キッズトリエンナーレ/ガイドツアー/学校向け教育プログラム


アブソリュート・ビギナーズ

・あいちトリエンナーレ2010は、パサージュなき都市におけるパサージュであろうとしているが、もちろんそれは実体としてのパサージュの空間を出現させるということではない。このトリエンナーレにとってパサージュとは二重のメタファーをなしている。一過性の夢が次の時代への目覚めでもあるというマラルメ的な想像のメタファー(舟遊びをするマラルメは夢の中に目覚めた)であり、また現実とファンタスマゴリーとの往還の可能性のメタファーでもある。

・このトリエンナーレでは、企画者も観客もアーティストたちも、誰もがアブソリュート・ビギナーズとしての立場を共有しうることを私たちは期待した。観客の方々もまた自ら新しいことの生成の現場に立ち会ってほしい。祝祭とはスペクタクルを外側から鑑賞することではなく、そこに自らが参加し、その喜びを共にすることである。祝祭はやがて終わるが、その“夢の諸要素”は市民の記憶の中に生き続けるだろう……。世界各地から集まってきたアーティストたち、人種も文化も言語も違う他者と一時喜びを共にしたという経験は、誰もが同じ価値観を保有するという、効率的ではあるが排他的にもなりがちな社会を、寛容で包容力のある、より豊かな想像力の共同体へと導いてくれるに違いない

建畠晢「アブソリュート・ビギナーズ」、『あいちトリエンナーレ2010』(あいちトリエンナーレ実行委員会、2010年)11-12頁。


6.まとめ

 ・国際美術展の企画体制

―芸術監督
―インディペンデント・キュレーター、ゲスト、アソシエイト、アシスタント
―エデュケーター

 ・国際美術展の社会性

―愛知芸術文化センター(県)
―名古屋市美術館(市)
―長者町(民)
―国際交流基金、財団法人地域創造など(財団、基金)
―トヨタ自動車株式会社など(企業)
―文化庁(国)
―ボランティア(市民/県民)