美学・美術史概論(美術史) 二〇一八


<第十三講> 総括

美術史学の「5W 1H」

 「5W 1H」

=When, Where, Who, What, Why, How. いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、いかに

 美術史学の「5W 1H」

When + Who いつ(時代、制作年)+誰が(作者、批評家、パトロン、コレクター)

What + Where 何が(作品)+どこに(美術館、都市、国、地域)

Why + How なぜ(時代背景、社会的事件、個人史上の出来事)+いかに(様式や革新的表現)


「5W1H」に着目して4つの作品を掘り下げる

パリ、ルーヴル美術館と《モナ・リザ》、1503-06年

ベルリン、国立美術館 絵画館とテル・ボルフ《父の訓戒》、 1654/55年

ミュンヘン、アルテ・ピナコテークとブーシェ《ポンパドゥール夫人の肖像》、1756年

ロンドン、テート・ブリテンとミレイ《オフィーリア》、1851-52年

※シェイクスピア『ハムレット』第4幕第7場

ガートルード「一本の大きな柳の木が、川面にせり出しています。そこでは、澄んだ水が鏡のように銀の葉裏を映していました。その柳の幹のところで、オフィーリアは美しい花冠を編んでいたのです。キンポウゲ、イラクサ、ひな菊、それにシラン、口の悪い羊飼いたちはいやらしい名で呼びますが、汚れを知らぬ乙女たちは死人の指と呼ぶ、あの紫色の蘭の花です。そうして作った花冠を小枝にかけようと、よじ登った瞬間に、木は折れました。オフィーリアの美しさを羨んだ川が、花冠と共に、彼女を迎え入れたのです。しばらくの間、ドレスはいっぱいに広がって、せせらぎの中を、オフィーリアは人魚のようにただよってゆきました。古い讃美歌の一節を口ずさみ、死も恐れず、生まれながらの水の乙女のように、静かに流されていったのです。しかし、ドレスが水を吸い、その重さで川の中へと引きずりこまれるまでに、長い時間はかかりませんでした。美しい歌声は、川底の泥の中へと消えていったのです。」

西洋比較演劇研究会編『ベスト・プレイズ』(論創社、2011年)p.200


自分で美術史を学び続けるために

  (1)読書案内

1. 高階秀爾『名画を見る眼』

 (2)展覧会指南

1. 国内で開催される企画展について

※地方都市で安めに暮らし、お金を貯めて海外へ出かける

2. 展覧会図録/絵葉書について

3. インターネット・サイトについて


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