<第九講> ロンドン、大英博物館、ナショナル・ギャラリー
◆霧の都―ロンドン
・かつての大英帝国の首都、現在は国際金融都市
・イギリス王室の美術品蒐集→バッキンガム宮殿、ウィンザー城など
・大英博物館=個人収集家からの寄贈や購入、植民地からの略奪品等からなる約800万点のうち、約15万点を展示。1759年開館
・ナショナル・ギャラリー=個人収集家の寄贈をもとに、購入によってコレクションを形成。1824年開設
81. アメンホテプ3世像頭部、紀元前1350年頃(第18王朝)、カルナック神殿群ムート神殿、花崗岩、高さ287cm、大英博物館
82. アッティカ黒像式アンフォラ、エクセキアス作「ペンテシレイアにとどめを刺すアキレウス」、紀元前530-525年頃、ヴルチ出土、高さ41cm 幅29cm 口径18cm、大英博物館
82. 「ペンテシレイアにとどめを刺すアキレウス」と「ディオニソスとオイノピオン」
83. アッティカ赤像式スキュフォス、マクロン(に帰属)「トリプトレモスとペルセポネ」、紀元前500-480年頃、ブリュゴスの墓出土、高さ21.3cm 幅(取っ手含む)36.5cm 直径26.5cm、大英博物館
83. マクロン(に帰属)「トリプトレモスとペルセポネ、エウレシス、エウモルポス、ゼウス、デュオニソス、アンフィトリテ、ポセイドン」
84. パルテノン神殿東破風の3女神像(ヘスティア、ディオネ、アフロディテ)、紀元前438-432年頃、アテネ、アクロポリス、大英博物館
84. パルテノン神殿東破風の3女神像(部分:ディオネとアフロディテ)
・参考図版:パルテノン神殿破風(東・西)の復元図
85. ヤン・ファン・エイク《アルノルフィニ夫妻の肖像》、1434年、油彩・板、81.8×59.7cm、ナショナル・ギャラリー
85. ヤン・ファン・エイク《アルノルフィニ夫妻の肖像》(部分:ジョヴァンナ)
85. ヤン・ファン・エイク《アルノルフィニ夫妻の肖像》(部分:ジョヴァンニ)
85. ヤン・ファン・エイク《アルノルフィニ夫妻の肖像》(部分:Johannes de eyck fuit hic 1434)
85. ヤン・ファン・エイク《アルノルフィニ夫妻の肖像》(部分:凸面鏡とキリスト伝)
85. ヤン・ファン・エイク《アルノルフィニ夫妻の肖像》(部分:結婚の蝋燭)
85. ヤン・ファン・エイク《アルノルフィニ夫妻の肖像》(部分:犬)
86. ウッチェロ《サン・ロマーノの戦い(フィレンツェ軍を率いるニッコロ・ダ・トレンティーノ)》、1438-40年頃、テンペラ・板、182.0×317.0cm、ナショナル・ギャラリー
・参考図版
・ウッチェロ《サン・ロマーノの戦い(ミケレット・アッテンドロ・コティニョーラの参戦)》、1435年頃、テンペラ・板、182.0×316.0cm、ルーヴル美術館
・ウッチェロ《サン・ロマーノの戦い(ベルナルディーノ・デッラ・チャルーダの落馬)》、1438年頃、テンペラ・板、182.0×323.0cm、ウフィツィ美術館
87. ホルバイン《ジャン・ド・ダントヴィルとジョルジュ・ド・セルヴの肖像》 (通称:《大使たち》)、1533年、テンペラ・板、207×209.5cm、ナショナル・ギャラリー
87. ホルバイン《大使たち》(部分:天球儀、円筒形のカレンダー、日時計、四分儀など)
88. ブロンズィーノ《愛の寓意》、1540-45年頃、油彩・板、146×116cm、ナショナル・ギャラリー
88. ブロンズィーノ《愛の寓意》(部分:クピドとヴィーナス)
88. ブロンズィーノ《愛の寓意》(部分:「真理」の覆いを剥ぎ取る「時の翁」)
88. ブロンズィーノ《愛の寓意》(部分:左腕に右手、右腕に左手のついた「欺瞞」)
◆美術史の方法論G 図像解釈学(イコノロジー):
・持物(アトリビュート)の読解
・図像学(イコノグラフィー)の読解
・擬人像(パーソニフィケーション)の読解
・寓意(アレゴリー)の読解
・制作背景(コンテクスト)の分析との統合
89. レンブラント《34歳の自画像》、1640年、油彩・カンヴァス、102×80cm、ナショナル・ギャラリー
・デューラー《自画像(1500年)》/レンブラント《34歳の自画像》/ゴッホ《自画像》
90. ターナー《雨、蒸気、スピード――グレート・ウェスタン鉄道》、1844年、油彩・カンヴァス、91×121.8cm、ナショナル・ギャラリー
90. ターナー《雨、蒸気、スピード――グレート・ウェスタン鉄道》(部分:機関車)
90. ターナー《雨、蒸気、スピード――グレート・ウェスタン鉄道》(部分:橋と船)
・映画 『ターナー、光に愛を求めて』(英、2014年) 公式サイト
◆まとめ
・霧の都ロンドン=個人コレクション→大英博物館、ナショナル・ギャラリー:大英帝国の国力と財力
・大英博物館
・ナショナル・ギャラリー
・美術用語:黒像式、赤像式、イコノグラフィー、イコノロジー
・美術史の方法論:イコノロジー(図像解釈学)=擬人像やアトリビュート、寓意などを読み解き、作品の制作背景と合わせて考察する
作家一覧
1.ヤン・ファン・エイク(1387-1441)Jan Van Eyck
2.パオロ・ウッチェロ(1397-1475)Paolo Uccello
3.ハンス・ホルバイン(1497/98-1543)Hans Holbein der Jüngere
4.アーニョロ・ブロンズィーノ(1503-1572)Agnolo Bronzino
5.レンブラント・ファン・レイン(1606-1669)Rembrandt Harmensz. van Rijn
6.ジョゼフ・ターナー(1775-1851)Joseph Mallord William Turner