美学・美術史概論(美術史) 2021


<第一講> ローマ、ヴァチカン美術館ほか

 ・ヨーロッパ地図

◆ローマの4つの顔

・イタリア共和国の首都 =ローマ国立近代美術館、イタリア国立21世紀美術館(MAXXI)

・カトリックの総本山、ローマ教皇庁のある都=ヴァチカン市国

・古代ローマ帝国の首都=コロッセウム、フォルム・ロマヌム

・バロックの都 ※ローマ略奪(サッコ・ディ・ローマ, 1527年)からの復興

※「永遠の都ローマ」

 ・ローマ主要部地図


1. 「コロッセウム」、紀元後1世紀、長径187.7m、短径155.6m 、高さ48m、ローマ市内

 円形闘技場=コロシアム(英語)、コロッセオ(イタリア語)コロッセウム(ラテン語)

※西洋美術史で使用する固有名詞は、なるべく当時かつ当地の言葉のカタカナ語を優先する

1. コロッセウム(内部)

1. 夜のコロッセウム

参考:フォルム・ロマヌム(1), (2)


 ※美術史の研究対象

・美術:

−絵画、彫刻、工芸、建築

−絵画=版画、素描含む

−写真、映画、メディア・アート

・時代:

−先史時代から現代まで

・対象:

−作品、作者、社会背景、思想的背景


ローマ主要部地図

ヴァチカン、サン・ピエトロ大聖堂とヴァチカン美術館群

 ※ヴァチカン美術館群

・ピオ・クレメンティーノ美術館
・新館
・署名の間
・システィーナ礼拝堂
・絵画館
・ヴァチカン図書館
・エジプト美術館
・エトルリア美術館
・布教・民族学美術館…ほか

ヴァチカン美術館群 出口


ヴァチカン市国平面図(ベルヴェデーレ)

ヴァチカン美術館群 ベルヴェデーレ

2. アゲサンドゥロス、アタノドロス、ポリュドロス合作《ラオコーン》、紀元後50年頃、大理石、高さ184cm、ヴァチカン美術館群内ピオ・クレメンティーノ美術館

《ラオコーン》のパロディ

参考: 「ベルヴェデーレのアポロン」、ギリシア時代の原作に基づく模刻(紀元後2世紀頃)、大理石、高さ224cm、ヴァチカン美術館群内ピオ・クレメンティーノ美術館

卒論のヒント@/美術用語@ ローマン・コピー


ヴァチカン市国平面図(新館)

ヴァチカン美術館群 新館 右から3番目に右腕を上げているプリマ・ポルタのアウグストゥスが見える

3. プリマ・ポルタのアウグストゥス、紀元後14〜29年頃、大理石、イタリア、プリマ・ポルタ、リウィアの別荘出土、高さ204.0cm、ヴァチカン美術館群内 新館

3. プリマ・ポルタのアウグストゥス(甲冑部分)

3. 彩色されたプリマ・ポルタのアウグストゥス


ヴァチカン市国平面図(署名の間)

4. ラファエロ《アテネの学堂》、1509-10年、フレスコ、幅770cm、ヴァチカン美術館群内署名の間

4. ラファエロ《アテネの学堂》(部分)、プラトン(=レオナルド)とアリストテレス

4. ラファエロ《アテネの学堂》(部分)、ヘラクレイトス(=ミケランジェロ)

4. ラファエロ《アテネの学堂》(部分)、その他大勢に紛れたラファエロの自画像

4. ラファエロ《アテネの学堂》


ヴァチカン市国平面図(システィーナ礼拝堂)

5. ミケランジェロ《最後の審判》、1534-41年、フレスコ、1370×1220cm、ヴァチカン美術館群内システィーナ礼拝堂

美術用語A 最後の審判

5. ミケランジェロ《最後の審判》(部分)

5. ミケランジェロ《最後の審判》(部分:左上部)

5. ミケランジェロ《最後の審判》(部分:右上部)

5. ミケランジェロ《最後の審判》(部分:中央部左)

5. ミケランジェロ《最後の審判》(部分:左下)

5. ミケランジェロ《最後の審判》(部分:中央部右)

美術用語B フレスコ

5. ミケランジェロ《最後の審判》(礼拝堂全体)、1534-41年、フレスコ、1370×1220cm、ヴァチカン美術館群内システィーナ礼拝堂

ミケランジェロ、システィーナ礼拝堂天井画部分

ミケランジェロ《最後の審判》と天井画 大塚国際美術館(鳴門市)

ミケランジェロ、システィーナ礼拝堂天井画

上空から見たシスティーナ礼拝堂


ヴァチカン市国平面図(絵画館)

ヴァチカン美術館群 絵画館

6. レオナルド・ダ・ヴィンチ《聖ヒエロニムス》、1482年頃、油彩・板、102.8×73.5cm、ヴァチカン美術館群内絵画館

6. レオナルド・ダ・ヴィンチ《聖ヒエロニムス》(部分)


 ※ルネサンスの3大巨匠(スライド)

 ・レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)《自画像》

 ・ミケランジェロ(1475-1564)/ヤコピーノ・デル・コンテ《ミケランジェロの肖像》

 ・ラファエロ(1483-1520)《自画像》


7. カラヴァッジョ《キリストの埋葬》、1602-04年、油彩・カンヴァス、300×203cm、ヴァチカン美術館群内絵画館

7. カラヴァッジョ《キリストの埋葬》(部分)、福音書記者ヨハネ(左)アリマタヤのヨセフ(右)

美術用語C 油彩(画)

8. ジョット工房《ステファネスキ祭壇画》、1320年頃、テンペラ・板、222.4×250.3cm、ヴァチカン美術館群内 絵画館

美術用語D テンペラ


ヴァチカン市国平面図(サン・ピエトロ大聖堂)

ヴァチカン、サン・ピエトロ大聖堂

9. ミケランジェロ《ピエタ》、1498-1500年、大理石、高さ174cm、サン・ピエトロ大聖堂

9. ミケランジェロ《ピエタ》(部分)

聖母マリアの比較(スライド) 7. カラヴァッジョ《キリストの埋葬》(部分)/9. ミケランジェロ《ピエタ》(部分)


ローマ主要部地図

ローマ、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア聖堂

10. ベルニーニ《聖女テレサの法悦》、1647-52年、大理石、高さ350cm、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア聖堂コルナーロ礼拝堂

10. ベルニーニ《聖女テレサの法悦》

彫刻表現の比較(スライド) 9. ミケランジェロ《ピエタ》(部分)/10. ベルニーニ《聖女テレサの法悦》(部分)


まとめ

作品1〜10

永遠の都ローマ=ローマ帝国の首都、教皇庁、バロックの都、イタリアの首都

・コロッセウム(ラテン語) ※「コロッセオ」(イタリア語)、「コロシアム」(英語)

・ヴァチカン美術館群
−ピオ・クレメンティーノ美術館
−新館
−署名の間
−システィーナ礼拝堂
−絵画館

・サン・ピエトロ大聖堂

・サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア聖堂

・ルネサンスの3大巨匠:レオナルドミケランジェロラファエロ

・美術用語:ローマン・コピー、フレスコ最後の審判油彩(画)、テンペラ

・伝統的な西洋美術史の研究対象:絵画彫刻工芸建築


作家一覧

1.ジョット・ディ・ボンドーネ(1267頃-1337)Giotto di Bondone

2.レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)Leonardo da Vinci

3.ミケランジェロ(1475-1564)Michelangelo Buonarroti

4.ラファエロ(1483-1520)Raffaello Sanzio

5.カラヴァッジョ(1571-1610)Caravaggio

6.ベルニーニ(1598-1680)Gian Lorenzo Bernini