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■地方圏の新卒無業に関する研究
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無業者率21.3%。昨年発行された『新卒無業』(大久保幸夫編著,東洋経済新報社)はこの衝撃的な言葉ではじまる。これは文部科学省「学校基本調査」による平成12年度大学卒業生の卒業後の状況調査(平成13年5月1日現在)の数値であって、翌年は21.7%とさらに上昇した。
大学卒業生の2割が無業者。しかも、この指標は近年上昇している。一見、若者のフリーター志向が反映されているようだが、そうとばかりは言えない。平成13年度の調査によると、同調査でアルバイトは「一時的な仕事に就いた者」の分類に含まれ、これは4.2%に過ぎない。では、この無業率は何を意味するのだろうか。分母は卒業者数であるが、分子は、正確には「左記以外の者」であり、これは進学者・就職者・臨床研修医・一時的な仕事に就いた者以外を指す。具体的には、家事手伝い・研究生・専門学校等の入学者か、就職でも進学でもないことが明らかな者ということになる。
地域別には、大都市圏(東京圏・名古屋圏・大阪圏)の大学を卒業した者は20.7%、それ以外の地方圏は23.9%、地方圏が大都市圏を上回り、無業者率の高い順に、沖縄県42.7%、大分県32.0%、熊本県30.1%、山口県29.3%など、西日本の県が並ぶ。就職活動を継続する者、アルバイトをさがしている者など、地方圏の厳しい雇用環境を反映しているとみることもできるが、公務員や教員採用試験を目指して浪人する者も少なからず含まれているとみられる。
若年雇用の問題は、政府において総合対策をとりまとめるなど政策的支援が動きはじめた。フリーター問題が注目を集めるが、一方で、新卒無業の問題も大きい。大学を卒業するときが、すなわち働きはじめるときになっていない学生たちが増えており、これは地方圏においてより深刻である。やさしい社会になったと言えばそれまでだが、地方はやさしすぎて良いのだろうか。地方圏の若年雇用の問題について、さらに研究を進めていきたい。
平成15年8月8日に発表された学校基本調査速報によると、平成15年3月卒業生の無業者率は22.5%となった。大都市圏22.0%、地方圏23.6%であり、その差はやや縮小するものの、依然として地方圏の無業者率は大都市圏を上回る
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