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ビッグニュースです。
私達の研究成果が Journal of Reprouction and Development誌の表紙を飾ります。
脳や血液に多く含まれる「プラスマローゲン」というリン脂質が、生殖に関わるホルモンの分泌を刺激することを、私達の研究グループが発見しました。
人工的に合成した「コリン型プラスマローゲン(CPl)」をウシの下垂体細胞の培養系に与えると、性機能調節ホルモンのひとつであるFSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌が促されることを発見しました。特に、脳から分泌される「GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)」と一緒に働くと、より強い効果が見られました。また共同研究者である筑波大学の広川教授・吉野龍ノ介助教のαフォールド(2024年のノーベル化学賞)の技術を応用したコンピューターシミュレーションにより、CPlが「GPR61」という特定の細胞膜タンパク質に結合する結果が得られ、プラズマローゲンがFSH分泌を調整するメカニズムの一端が明らかになりました。これらの発見は、性機能調節をプラズマローゲンが担っているという新しい視点を示すもので、将来的には不妊治療や家畜の繁殖制御などへの応用が期待されます。
この成果は、Journal
of Reproduction and Developmentの8月号で発表されます(Effects
of chemosynthetic choline plasmalogens on gonadotropin secretion from bovine
gonadotrophs. by
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