学部長挨拶

人文学部長 湯川 洋司

人文学部長 湯川 洋司

 山口大学人文学部は、1948(昭和24)年に発足した文理学部文学科(旧制の山口高校が母体)を1978(昭和53)年に拡充改組して成立。年輪を重ねてまいりました。国立大学法人の中にも「人文系学部」とうたうところは少なくありませんが、経済学科や法学科を含まずに、純粋に人文学の学問分野から成る「人文学部」は数えるほどです。その中にあっても、本学部は、地方にある大学としては群を抜いた教育体制・研究領域を整えていると自負しております。

大学をめざしている方々へ

 人文学部のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。 大学の外から大学はどのように見えているでしょうか。人それぞれに思い描く姿は違っているのではないかと思えますが、ここでは大学に対する私のイメージを言葉にして、ご挨拶に代えさせていただきます。
 私の描く大学のイメージは、たとえば森です。森は、たくさんの、そしてさまざまな木々から成っています。木々はそれぞれに地中から水を吸い上げ、幹を太らせ枝を張り、そして花を咲かせたり、実をつけたりします。その花の蜜や木の実を求めて虫や鳥がやって来て、森はにぎやかになります。森は一つ一つ個性的な存在が互いに招き合って一つの世界を作り出しているように思えます。生きるための養分とさまざまな他者との交わりのなかで、自分を大切に成長させていく。そのことで森も健やかに生きていくことができる。森はそんな場所だと思います。そして大学もそのような場でありたいと願います。
 大学はよく「学問の府」だと言われます。そうだと思います。ただ、それは学問を学んだり究めたりする場というだけではなく、学ぶことで自分がしずまり、そして世の中が治まっていくことを実現するという意味ではないか、と私は思います。大学で学ぶ目的を何かの資格取得や社会へ出て働くための準備や訓練に結びつけて考えることもできるでしょう。それは間違いではありませんが、それ以上に、一本の木となって大学という森の仲間に加わり、大地の養分や水分を吸収し、他の木々ともふれあいながら自分を育て、大風や大水にあっても倒れたり枯れたりすることのないように伸びていく、それが大学の場ではないだろうかと思います。
 人文学部では、こうした人間的な交わりを軸にしながら、この森に集う人たちの思いや立場を尊重してその未来をともに作りあげていきたいと考えています。このホームページが、人文学部について理解していただくうえに役立つことを願っています。
 次は、山口の森で、ぜひお会いしましょう。