講座・教員紹介

山口大学医学部医学科の教育研究講座をご紹介します。

医療情報判断学

Medical Informatics and Decision Sciences

令和3年5月1日作成

顔写真:石田 博

教授名
石田 博
講座のメンバー
石田 博,平野 靖
医学科担当科目
医療情報・EBM,AMRA
大学院担当科目
医療情報判断学特論Ⅰ,医療情報判断学特論Ⅱ
附属病院診療科
医療情報部
居室
総合研究棟C5階
TEL
0836-22-2716
FAX
0836-22-2718

講座の紹介

病院のシステム化を促進し,情報コミュニケーション技術によって診療,教育,臨床研究および病院運営を向上するために設けられました。その目指すところは,良質で高水準の医療とは何かを評価し,有効で効率的な医療が提供できる情報環境を作ることです。

医療情報部では,日常診療に不可欠となった電子カルテ機能の改善,および,作成される診療情報をデータベース化し,病歴データなどの二次利用データベースの構造設計,その利用環境としての集計・解析システムの構築などの実践的応用を進めております。また,様々な問題解決のための情報処理技術を用いた支援に留まらず,情報活用に伴う責任つまり,セキュリティ管理,プライバシー保護などの社会的・倫理的な側面に関する課題に具体的に対応しています。さらに、医療評価に関しては、診療情報や医事情報などを活用して、院内で実施されている医療についての統計情報や診療の質(quality indicator)の算出、および、評価を行っています。

当分野の教育目標は,医学・医療のすべての営みを情報およびシステムという視点で捉え,これらを客観的に評価し最適な行動を選択できる能力を修得することにあります。すなわち,診療・学習・研究において問題の解決に必要な情報の収集と処理の方法を学ぶことを通して問題解決への積極的な姿勢と技能を獲得すること,および,ベッドサイドでの判断や診療態勢をシステムとして捉えることによって制約された条件下で客観的に評価するための知識と情報技術を修得することです。具体的には,コンピュータおよびネットワークの利用能力,判断学および疫学の方法を用いたEBMの理解,医療技術の効果と経済性における効率性の評価,問題解決の目的に応じた診療データベースの再編成と活用支援,地域医療連携を活性化する情報基盤構築の立案,個人情報保護とセキュリティ管理などが学習課題です。

 また、研究面では、診療における意思決定を支援するためのアラート・リマインダー機能を有する臨床決断支援システム(Clinical Decision Support System: CDSS)の構築やそのアルゴリズムの開発や治療や診断といった各種の医療技術の評価(Health Technology Assessment: HTA)、さらには効果的な症例登録支援システムの開発研究等を行っています。

 

システム開発の事例:疾患マネージメントシート(糖尿病)

医療技術評価の事例:C型慢性肝炎治療薬の長期効果予測

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