このたび、本院薬剤部尾﨑薬剤師、硲薬剤師が提案したアイディアが採用され、錠剤粉砕補助器具「ハルカトバズ」が開発されました。
薬剤部では一日に多量の薬剤を調剤しており、そのため、「正確さ」や「スピード」が要求されます。一般的に錠剤を服用できない患者さんへは錠剤を粉砕化する調剤を行いますが、乳鉢と乳棒で粉砕する際に、錠剤が飛散する可能性があり、一度飛散すると調剤の分量に影響があるため、最初から調剤をやり直すなど時間のかかる場合がありました。また、錠剤の自動粉砕機なども販売されていますが、高価で導入できないこともあります。
誰もが使えて、錠剤の飛散を防ぐ装置はできないかという尾﨑薬剤師、硲薬剤師の現場ニーズから、やまぐち産業振興財団、山口県産業技術センターとの産学公連携により、株式会社伸和精工（宇部市）が錠剤粉砕補助器具「ハルカトバズ」を開発しました。
ハルカトバズは、乳鉢に被覆して使用するものです。簡便な構造とし、安価で使いやすく、有りそうでなかった器具として、今後の医療安全に役立つことが期待されます。
