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粉ミルクとCronobacter sakazakii
 Cronobacter sakazakii (旧名Enterobacter sakazakii )は腸内細菌科に属し、水に不溶性の黄色色素を産生するグラム陰性桿菌です。本菌は、製造工程において無菌化が困難な乳児用調製粉乳に混入し、乳児の髄膜炎や菌血症を起こすことが知られており、その死亡率は 20~50% とされています。本菌の乳児用調製粉乳の汚染に関連して、世界保健機関(WHO)及び国連食糧農業機関(FAO)は、2007年に「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」を作成しています。これには、製品開封後の汚染も考慮した70℃以上のお湯を使用する調乳と、調乳後2時間を経過したら廃棄することが推奨されています。
 1994年フランスで発生した本菌によるNICUアウトブレイクでは、第3世代セフェム(CTX)耐性の基質拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生株が2株検出されたことが報告されています(J. Clin. Microbiol. 45: 3979-3985, 2007)。
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