リファブチン(RBT)は2008年に非結核性抗酸菌症と結核症の治療薬として承認されたリファマイシン系に属するRNA合成阻害剤です。結核菌に対する同系統薬リファンピシン(RFP)との交差耐性は部分的で、国内で分離された多剤耐性結核菌の27%がRFBに感受性を示す報告があります(結核84:631-3,
2009)。また非結核性抗酸菌症の約70%を占めるMycobacterium avium complex に対する抗菌力はRFPよりもやや強力とされています(結核 83: 731-733, 2008)。
RBT はRFPと比較してチトクロームP450の誘導作用が弱いため、抗HIV薬との併用禁忌が少なく、さらにクラリスロマイシン(CAM)併用時のCAM血中濃度の抑制も弱いなどの利点があります。反面「ぶどう膜炎」というRFPにない副作用には注意が必要です。 |