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mecA variant ( 変異型mecA ) の話題
 
 メチシリン感受性黄色ブドウ球菌 ( MSSA ) は、メチシリン耐性遺伝子 ( mecA ) を内部にコードするStaphylococcal cassette chromosome mec ( SCCmec ) と呼ばれる動く遺伝子を獲得することにより、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌( MRSA ) へと変化します。
このSCCmecを型別することで、医療関連MRSA ( Hospital-associated MRSA : HA-MRSA ) と、市中感染MRSA( Community-acquired MRSA : CA-MRSA ) とに分類することができます。 一般的にtype-I、type-Ⅱ、type-Ⅲ SCCmec はHA-MRSAに、type-IV、type-V、type-VIはCA-MRSAに分類されます。
 さて近年、家畜関連MRSA ( Livestock-associated MRSA : LA-MRSA ) と言われるブタやウシ由来のMRSAが問題となっていますが、昨年、英国とデンマークにおいて
mecA
LGA251 ( mecA variant ) をコードするtype-XI SCCmecを獲得したMRSAが、未加工乳とヒトから分離されたことが報告されました ( Lancet Infect Dis. 2011 Aug;11(8): 595-603 )。
この新しく発見されたmecA遺伝子は、従来のmecA遺伝子との相同性が70%で、これを保有するMRSAは、これまでのmecA検出PCR法もPBP2aラテックス凝集試験も陰性になるとされています。但し、オキサシリン、セフォキシチンには耐性であるため、従来のMRSAと同様に薬剤感受性試験による検出は可能です。
 

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