M. avium(M.a)とM. intracellulare (M.i )を併せたMAC感染症は、非結核性抗酸菌症において約70%を占めます。このM.aとM.iの本邦での分離比率には従来から地域差があることが知られ、M.aは近畿以東で多く、逆にM.iは中四国と九州地区で多いとされています。
近年、MAC感染症は、基礎疾患のない中高年女性の間で増加し問題となっています。その理由は不明ですが、炊事・洗濯などからの水系感染、女性ホルモンとの関係が疑われています。
2008年国内において、結核病学会と呼吸器学会合同の新しい非結核性抗酸菌症の診断基準が発表されました。症状の有無を問わず、該当する画像所見があり、異なる喀痰検体で2回以上、気管支洗浄液では1回以上の培養陽性を基準とすることが記載されています。
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