Cryptococcus neoformansは、Cryptococcus neoformans variety neoformans(血清型A, D, AD混合型)以下C.nと、Cryptococcus neoformans variety gattii (B, C, BC)以下C.gに大別され、国内での検出例は殆どがC.nのA型と言われています。
感染経路は、ヒト-ヒト感染ではなく生息環境からの感染であり、C.nは主に鳥類の糞(ハト糞には107cfu/ml程度生息するため、施設の環境整備で重要)、C.gはユーカリの樹から分離されます。
両菌種は感染患者の背景にも特徴があり、C.nが全世界的に免疫抑制状態の患者に発生するのに対して、C.gは熱帯,亜熱帯地方に限られ、免疫正常者に潜行性に感染が進行し脳神経障害を起こす特徴があります。
C.gは近年、カナダのブリティッシュ・コロンビア州での200名を超す流行や、北西アメリカでの流行の拡大(PLos Pathog 2010; 6(4))、国内においても脳cryptococcomaの症例報告(第84回日本感染症学会総会)などがあり、熱帯,亜熱帯地方以外での広がりが懸念されています。
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