カルシトニン前駆体のプロカルシトニン(PCT)は、おもに細菌感染症および敗血症患者において血中濃度が上昇することから、細菌性敗血症の鑑別診断、あるいはその重症度判定に用いられています。
最近、同様の炎症性マーカーとして「プレセプシン」が話題となってきました。
プレセプシンは、マクロファージ、単球、および顆粒球の細胞膜に存在するLPS受容体のCD14に由来する13kDaのポリペプチドです。
感染した細菌が白血球に貪食され、リソソーム内で細菌のフラグメントとともにCD14がカテプシンDによる消化を受け、可溶性CD14フラグメント(soluble
CD14-subtype)のプレセプシンが産生されます。
このプレセプシンは、PCT,CRP,IL-6との比較試験において優れた炎症性マーカーとして評価されており、近年、化学発光・酵素免疫測定法(CLEIA法)による短時間測定法が開発されています(J.
Infect. Chemother. 17: 764-769, 2011)。
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