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結核菌北京型ファミリー (北京遺伝子型) の話題 
 東南アジアで分離される結核菌の多くは、遺伝子型に基づいて北京型株(Beijing genotype strain)と呼ばれ、わが国で検出される結核菌の8割がこの遺伝子型に属しています。現在、世界で検出される結核菌の約3割が北京型株ですが、東南アジア以外の地域において急激に感染拡大しています。その理由に、1)本菌株は感染伝播や発病・再発を起こしやすい、2)薬剤耐性菌が多い、3)BCG接種による免疫の影響を受けにくいなどがあげられます。
 北京型株の詳細な遺伝子解析によると、北京型は新興型 (modern type) と祖先型 (ancient type) の2つに区分され、新興型の感染伝播力・発病率が高いことが報告されています (J Clin Microbio. 2007 ; 45 : 1483-1490) 。北京型の蔓延が問題となっている国では、この新興型が7割以上であるのに対して、わが国では祖先型が主流で、新興型はおよそ2割です。しかし、若年者層に新興型の割合が有意に高い傾向が認められているため、今後の動向が注目されています。
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