MRSAのバンコマイシン(VCM)MIC感受性域は、≦2μg/mlがCLSI(Clinical and Laboratory Standards
Institute)基準として定められています。
近年、MRSA菌血症におけるVCM治療において、たとえ感受性域内のMICであっても2μg/mlと≦1μg/mlとの場合では死亡率に有意差があることが指摘されています(Clinical
Infectious Diseases 2008; 46:193–200)。
PK/PD理論によると、VCMは血中濃度-時間曲線下面積とMICの比(AUC0~24/MIC)が効果の指標となり、目標値として350以上が必要とされています。この場合、分母にあたるMICが2μg/mlと1μg/mlの場合ではその数値に大きく影響し、MICは低いほど治療効果に有利に働くことが理解できます
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