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Staphylococcus lugdunensis (病原性CNS)  
 Stapylococcus aureus 以外のブドウ球菌は、血漿を凝固するコアグラーゼを分泌しないためcoagulase-negative staphylococci  (CNS)と呼ばれています。CNSは主に皮膚に常在する病原性の低い無害菌であり、時としてカテーテルやインプラントなどの医療機材に関連する感染症を引き起こす日和見病原体と考えられています。
 しかしStaphylococcus lugdunensis は、CNSでありながら米国微生物学会のREVIEW(Jan. 2008, 111-133)にも取り上げられる重要な病原菌です。これによるとS. lugdunensis はCNSによる自己弁心内膜炎の44%を占め、弁破壊性が強く電撃的経過をとり致命率が高いとされています。また、皮膚の化膿性病変、眼内炎においても他のCNSよりも病原性が高く、起因菌として考えるべき細菌です。
 本菌が臨床材料から検出された際は、コンタミネーションとは考えずに、最初に病原性を疑うことが肝要と思われます。
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