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イムノクロマト法によるノロウイルスの検出
 
 ノロウイルス(NV) は胃腸炎を起こす感染力の強いウイルスであり、病院内での集団発生時には、感染拡大阻止のために迅速な検査と正確な結果が求められます。これまでNV検査法は煩雑で時間を要するRT-PCR法やEIA法が中心でしたが、より簡便で迅速に実施できるイムノクロマト法(ICA) がH24.4より保険適応となり、広く普及しています。しかしICA法はRT-PCR法と比較して感度が劣り (陽性一致率81.6%;添付文書)、一部に偽陽性反応も報告されているため注意が必要です。
 高橋らは、NICUにおいて1例以外消化器症状を認めない14例についてNVスクリーニング検査をICA法で実施し、内10例が偽陽性であったpseudo-outbreakを報告しています (小児感染免疫. 22 (3): 223-226. 2010)。この原因については、浣腸便や新生児便に含まれる未熟な免疫系ファクターとの交叉反応が考察されています。
 

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