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抗酸菌の液体培養法における機器判定の問題点
 
 抗酸菌の培養検査は、液体培地と固形培地の併用がGold standardと言われています。
液体培地を使用する際は、培地中の抗酸菌の増殖を自動判定する機器が必要となります。過去に放射性同位元素を含む14Cパルミチン酸を培地に添加することで、菌の増殖に伴い遊離する14CO2を測定し検出する機器がありましたが、国内ではほとんど導入されませんでした。現在は、放射性同位元素を使用しないで菌の増殖を確認できる、O2センサーやCO2センサーを使用した機器が普及しています。
 最近、O2センサー機器で検出できなかった「機器陰性、培養陽性」の検体が 134/1323検体 (10%) あり、この液体培地を観察することで77/134検体に抗酸菌の増殖確認ができたことが報告されています (J. Clin. Microbiol. 50: 2092-2095. 2012)。
この目視で増殖確認ができた菌株の76/79株 (96%)はnontuberculous mycobacteria (NTM) で、ヒトに感染を起こすことが少ないM. gordonae、あるいは分離されることが少ないM. lentiflavum, M. nebraskense, M. xenopi の割合が多かったとされています。 
 

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