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ムピロシン耐性MRSA
  ムピロシン(MUP)は蛋白合成阻害作用を持つ抗生物質で、鼻腔内のMRSA除菌薬(商品名バクトロバン)として国内では1996年に承認され、MRSA感染症発症予防に使用されています。現在、このMUP耐性菌にはIle S gene 変異による染色体性の低レベル耐性と mup A 耐性因子を持つプラスミド性の高レベル耐性の2種類があります。
 低レベル耐性菌は高濃度で使用されるMUP鼻腔用軟膏では問題になりませんが、高レベル耐性菌は除菌無効であり、さらにプラスミドによる病院内アウトブレイクにも注意が必要となります。今日までに国内での高レベル耐性菌のアウトブレイクの報告はありませんが、1999年の全国調査で0.7%(4/543株)、2001年0.5%(1/221株)のmup A保有MRSA株の検出が報告されています(臨床病理, 50 : 271, 2002.)。
 MUP耐性MRSAの出現を防ぐために、MUP軟膏使用方法の遵守が重要です。
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