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血液培養より検出されるヘリコバクター( Helicobacter cinaedi
 Helicobacter pylori はよく知られていますが、Helicobacter属には現在23菌種以上があり、この中には敗血症や胆管・肝臓に侵入して炎症をおこす菌種があります。
特に最近、新興感染症として注目されているのがH. cinaedi です。
H. cinaedi は、海外においてHIV患者や免疫不全患者の血液より検出され、その多くが発熱が主症状で、蜂巣炎や消化器症状を伴うとされています。
この菌は、ヒト(ヒト以外では、サル、ハムスター、イヌ、ネコなど)の腸管に棲息しており、人獣共通感染症として動物から(ハムスターの腸管には多菌量が存在する)の感染が疑われることもあります。  
培養条件は、微好気環境(CO2:5〜10%, H2:5〜10%, O2:5〜10%, N2:80%)、湿度(80%)、培養温度(37℃)、培養日数(平板:3〜4日, 血液培養ボトル:5日以上)などと厳しいため、一般的な検 査室では培養できずに見逃されている可能性も否定できません。
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